宇都宮で旨い「餃子」を探していたら、芋づる式に激ウマの「ニラ饅頭」「担々麺」を発見！

　宇都宮の名物といえば、餃子ですよね。しかし、今回ご紹介したいのは、餃子だけではなく「ニラ饅頭」。

　それ、宇都宮と関係あるの？　と言われそうですが、東京から日帰りで宇都宮に行き、美味しい餃子を探していたら、上海料理の『小閣樓』に出会い、そこで色々食べたら、餃子だけでなく何もかも美味しくて、勝手ながら筆者にとって宇都宮の名物が『小閣樓』になってしまったのです。というわけで、まずはその出会いからご紹介しましょう。

本場・中国の食堂のような店

　友人と日光東照宮を見物に行った帰り、宇都宮で名物の餃子を食べて帰ろうということになりました。そこで美味しい餃子を探していたら、気になる店を見つけました。それが上海料理『小閣樓（しょうかくろう）』という店です。

　何に引っかかったかというと、宇都宮駅から車で20分の辺鄙な場所にある点。いわゆる観光客向けではなく「地元の人気店」に違いないと睨み、さっそく行ってみることにしました。

　店は、まるで上海の食堂のような雰囲気で、しかも厨房の方では中国語が飛び交っています。中国の方々が切り盛りしている店なのでしょう。

　いざメニューを選ぼうとすると、餃子専門店とは異なり、料理の種類が多く、どれにしようか迷いますが、壁に手書きのおすすめメニューがたくさん貼ってあるので参考になります。坦々麺、酸辣麺（サンラーメン）、上海チキンなど、これは外せない、と思わせる魅力的な料理ばかり。

　地元のお客さんたちは、「餃子」や「ニラ饅頭」などを人数分注文しています。そこで、隣客の真似をしながら注文してみました。

　まずは「焼き餃子」。こちらのお店の点心は、すべて中国人点心師による手作りです。　餃子は1個が大きく、皮はやや厚めで、もちもち。こんがり焼き目も理想的な状態です。

　割ってみると肉汁があふれ出てきました。国産豚肉と国産の野菜を使っているという餡は、何もつけずに食べても旨みがたっぷり。これまで食べた宇都宮餃子の中で一番好きかも！　と嬉しくなります。

　続いて「韮菜饅頭」。皮は、焼き目の部分がパリッとしていて、中にはプリプリのエビとニラがたっぷり。こちらも何もつけなくても美味しいのですが、黒酢をチョンとつけると、酸味と甘みが増して絶品です！　他にも水餃子や春巻、干貝焼売などもあります。

　そして「上海拷鶏（上海チキン）」が登場。北京ダックのように皮がパリパリ！　食べてみると、甘みがあり、中のお肉はふっくらしています。骨ごとむしゃむしゃと食べるのが流儀のようで、皆さん、手づかみで美味しそうに頬張っています。さらに、テイクアウト用として1羽を丸ごと購入している人もたくさんいます。

　最後は担々麺です。「黒胡麻担々麺」と「赤担々麺」を注文しました。

「黒胡麻担々麺」は、素晴らしいバランス。黒ゴマの濃厚なコク、花椒のツンとした痺れと、唐辛子の香り高い辛味、そして酸味…それぞれが突出することなく、まろやかにまとまっています。

　細麺を絡めながら食べ進むと、最後にひき肉とスープが残ります。隣客を見ていると、ここに半ライスを入れて食べています。実は、これがオススメの食べ方なんですって。

　一方の「赤担々麺」は、文字通りスープが真っ赤。あんかけ状のとろみがついており、熱々です。麺はこちらも細麺で、ひき肉、玉ねぎ、パクチーなどがたっぷり入っています。食べ進むと「黒胡麻担々麺」と違い、辛さがより強く、玉ねぎの甘みを感じます。他にはあまりないタイプの担々麺だと思います。

　というわけで、焼き餃子に始まり、芋づる式に出会った絶品料理をご紹介してきたわけですが、どれも一つひとつ丁寧に手作りしていることがわかります。きっと「あ～、食べてよかった」と思うはず。

　しかし、今回食べたものはほんの一部。『小閣樓』は、前菜、海鮮料理、牛肉・鴨肉・豚肉料理、豆腐料理といった一品料理、チャーハン、麺、点心など、とにかくメニューが多彩。

　今度は、お酒と一緒に一品料理も味わいたいので、1泊2日の宇都宮旅で『小閣樓』を堪能したいと思います。皆さんもぜひ行って見てください。絶対オススメです！

（撮影・文◎土原亜子）

●SHOP INFO

店名：小閣樓（しょうかくろう）

住：栃木県宇都宮市宝木本町1140
TEL：028-665-0910
営：11:00～15:30 （15:00LO）
　　16:00～22:00 （21:00LO）
休：水