オールドパーといえば、いつの時代も変わらぬ味と品質で、飲む者を虜にするスコッチウイスキーの代表格。そんなオールドーパーが、今年2019年で110周年を迎えます。

 これを機に、今年11月、新たなラインナップとして「オールドパー 18年」が加わりました。さらにすでに販売されている「オールドパー シルバー」と「オールドパー 12年」も、令和という新時代にふさわしい新たな装いで再登場しました。

 新発売となった「オールドパー 18年」は、オールドパーのマスターブレンダーを務めるクレイグ・ワレス氏が「オールドパー史上最高のバランスを実現した」と語るほどのこだわりが詰め込まれているんです。

 本記事では、今年で110周年を迎える名作スコッチウイスキー、オールドパーの魅力を改めて深掘りしてご紹介しましょう。

「オールドパー」110年の歴史を彩る3つの物語

 今年で110周年を迎えるオールドパー。長い歴史を生きてきたオールドパーには、さまざまなエピソードや物語が刻まれています。ここでは、特に興味深い3つのストーリーを通して、オールドパーの秘密を紐解いていきましょう。

【History 01】
“オールドパー”誕生秘話

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 オールドパーを飲んだことはあっても、その誕生秘話を語れる人はそう多くないのではないでしょうか。

 オールドパーは1909年、ロンドンのグリーンブラザーズ社で誕生しました。創業者のグリーンリース兄弟は、完成させたブレンデッドウイスキーに、とある有名人の名をつけました。

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 その人物とは、15~17世紀にかけて、享年152歳9カ月という、イングランド史上最長寿を全うしたとされる伝説的な人物、トーマス・パー。彼の長寿は英国全土で大きな話題となり、パーは一躍、時の人となりました。そんなトーマス・パーの愛称が「オールドパー」だったのです。

 グリーンリース兄弟は、トーマス・パーの並外れた長寿をウイスキーの熟成に、そしてその叡智(えいち)をブレンド技術になぞらえました。

同時に、ウイスキーに不朽の価値を与え、末永く後世に届けたいとの想いも込めたわけです。そのため、かつての「オールドパー」のラベルには、パーの生きた年 (1483─1635)と、10人の英国王の時代に生きた、という伝説が記されていました。

 ちなみに、トーマス・パーの亡骸は、ロンドンのウエストミンスター寺院の「詩人のコーナー」 に、シェイクスピアやワーズワースなどと共に眠っています。時の国王チャールズ1世は彼の逝去を嘆き、バロック派を代表する画家ルーベンスに、トーマス・パーの肖像を描かせました。今もオールドパーのボトルには、ルーベンスが描いたパーの肖像画があしらわれています。

【History 02】
オールドパーのボトルのひび割れ模様の秘密

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 オールドパーのボトルを眺めたことのある人なら、表面にあしらわれた特徴的なひび割れ模様を覚えている人も多いのでは? これは「クラックルパターン」といわれるもので、ガラスのボトル以前に主流だった陶製のボトルをイメージしているんです。
 創業当時から変わらない四角く丸みを帯びたボトルの形状と、「オールドパー」のトレードマークである「クラックルパターン」の感触。

伝統を尊重し、継承し続ける、オールドパーの精神が、このひび割れ模様からも伝わってきます。

【History 03】
オールドパーが日本で愛される理由とは?

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 オールドパーが日本に紹介されたのは明治時代。以来、「オールドパー」は今に至るまで日本の歴史と共にありました。

 かつては昭和の名宰相・吉田茂や、作家・ 池波正太郎など一流好みの名士たちが愛飲するなど、「オールドパー」はまさにニッポンの男たちの憧れであり、ステータスシンボルでもあったわけです。
 そして何より、斜めに傾けても自立する独特のボトルのカタチ。磨き抜かれた深い味わいはもちろん、「右肩上がり」「決して倒れない」といったイメー ジを喚起させるこのスタイルもまた、 日本人に選ばれてきた理由の一つと言えるでしょう。

新生「オールドパー」の魅力を徹底解剖!

 今年、オールドパー史上最高のバランスを誇る「オールドパー 18年」が仲間に加わり、新たな時代への挑戦を始めたオールドパー。ここで改めて、リニューアルした「オールドパー 12年」、「オールドパー シルバー」と共に、その特徴と魅力をご紹介します。

新生ブレンデッド・スコッチウイスキー
「オールドパー 18年」

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 厳選した原酒を香り豊かな樽で18年以上熟成させた、新生ブレンデッド・スコッチウイスキー。樽からゆっくりと解放されるバニラ香と、軽やかで甘いモルトのアロマが絡み合い、芳醇で奥深い味わいと、長く続く余韻を堪能できます。「オールドパー」のマスターブレンダー、クレイグ・ワレス氏が「オールドパー史上最高のバランスを実現した」と語る通り、その類まれなバランスと滑らかさを、ぜひ体験してみてください。

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 冷えたグラスに溶けにくい大きめの氷を入れ、ウイスキーを適量注ぎ、軽く混ぜて完成。チェイサーを用意したら、あとは氷が溶けるにつれて徐々に変化する香りと味わいをじっくりと楽しみましょう。もちろん、ストレート、水割りもオススメです。

永遠の定番ウイスキー
「オールドパー 12年」

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 日本でも愛され続ける伝統のスコッチウイスキー。12年以上熟成の原酒がバランスよくブレンドされており、調和のとれたまろやかで奥行きのある風味と、穏やかに続く余韻が特徴です。

水を加えることで心地よい香りがさらに広がります。和食との相性もよく、口に含むと、ブラッドオレンジや金柑のすっきりした甘さ、ほのかな蜂蜜の香りも感じられます。

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 ウイスキー1に対して水2。冷えたグラスに氷を入れ、ウイスキーを3分の1あたりまで注いだら、7~8秒ほど素早くかき混ぜてウイスキーを冷やした後、ウイスキーの倍量の水を注ぎ、優しく混ぜて完成。食中酒にぴったりの味わいです。

スムーズ感が炭酸にぴったり
「オールドパー シルバー」

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 フルーティーでスムーズな爽快感が魅力の「オールドパー シルバー」。

オレンジや洋梨のようなフルーツや、クレーム・ブリュレを彷彿させる甘い香り、そしてキレのよい後味とともに、かすかにスモーキーな余韻も楽しめるのが特徴です。その“エクストラスムーズ”な味わいは、ハイボールなどソーダ割りにすることで、フレッシュな香りがより強調されます。

至極のウイスキー「オールドパー」が時代を超えて愛され続ける理由とは?

 ウイスキー1に対しソーダ3。 冷えたグラスに氷を入れ、ウイスキーを4分の1まで注ぎます。こちらも素早く7 ~8秒かき混ぜ、ウイスキーを冷やした後、3倍のソーダを静かに注ぎ、氷を1回まわせば完成。どんな料理とも相性抜群です。

・・・・・・・

 最高のバランスを実現した18年、時代を超えて愛され続ける12年、そしてスムーズな爽快感が魅力のシルバーと、魅力的なラインナップが揃い踏みのオールドパー。一人でリラックスしたい時はもちろん、食事に合わせるのも最高です。今年のクリスマスや正月休みは、オールドパーと一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか?

●DATA

オールドパー

https://oldparr.jp