平日は多くのビジネスマンでごった返す新橋・内幸町エリア。ランチができるお店もたくさんありますが、そこは激戦区。

人気店が多く、どこも混雑しています。かくいう筆者も、ランチのお店を探してこの界隈をよくさまよっているわけですが(笑)、今回、ちょっと素敵なお店を見つけたのでご紹介します。

バーを間借りして絶品からあげを出す、新橋『ミチ子の唐揚げ』が旨すぎる!

 それが都営三田線・内幸町駅から徒歩2分ほど、ビルの7階にある『ミチ子の唐揚げ』です。普段は夜のみオープンするバーですが、ランチタイムにここを間借りして営業しているお店です。

夜はバーになるお店を間借りしている『ミチ子の唐揚げ』

バーを間借りして絶品からあげを出す、新橋『ミチ子の唐揚げ』が旨すぎる!

 こちらの人気メニューは「ミチ子の唐揚げ」(880円)。お店の名前と同じです。テイクアウトも可能で、ランチボックスで提供されますが、やはり揚げたてが味わいたいので、カウンター席でいただきました。

 登場したからあげは衣もカリッカリ。ゆっくりと歯を入れていくと「カリリ…」という何とも言えない心地よい音が。余分な油がない、見事なまでの薄い衣であることがわかります。肉もやわらかく、フワッとした歯ざわり。そしてどことなくフルーティーな風味が感じられます。

 やっぱりお名前はミチ子さんなんですか? と店主に伺うと、意外にも「久美子です」とのお答え。

あれ? ミチ子さんじゃないんですか!? と面食らっている筆者に「“ミチ子”は私の母の名前なんです」と教えてくれる久美子さん。なんでも久美子さんのお母さんが作っていたからあげをベースにしたものを提供しているので、この名前になったのだそう。

「母に教わった醤油ベースの漬けダレに、私がニンニク、おろし玉ねぎを加えて味付けしているんですよ」とのことで、生姜は使っていないそうです。生姜なし、ニンニクのみというのは珍しいですね。それでわかりました。あのかすかに感じたフルーティーな風味は玉ねぎの味だったのですね。

衣は片栗粉のみというシンプルなものですが、元は“おふくろの味”だったわけです。

ピンク色のタルタルソースで味変を!

バーを間借りして絶品からあげを出す、新橋『ミチ子の唐揚げ』が旨すぎる!

 こちらではプラス120円でオリジナルのタルタルソースをトッピングできます。これが衝撃的。なんとピンク色のソースで、実に美味しいんです。しば漬け、甘酢らっきょう、かつお節、卵、マヨネーズで作っているそうで、しば漬けのコリコリした食感がたまらない和テイストのタルタルソースです。アツアツのからあげとの相性もよく、からあげのかすかなニンニクの風味に爽やかさを加えます。

しっかりした味なので、ごはんにのせて食べても最高。そのまま口に運べば、お酒のアテにもなりそうです。

 店主の久美子さんはからあげ好きなだけでなく、味の追求にも余念がありません。美味しいお店の食べ歩きも欠かさないそうです。お母さんに教えてもらったレシピにおろし玉ねぎを加えたのは、肉をやわらかくするため、試行錯誤を繰り返した結果だそうで、たしかにやわらかジューシーに仕上がっていました。冷めても美味しく食べられるからあげなので、オフィスなどに持ち帰って食べるのもありですね。

ピンクのタルタルソースも、SNS映えしそうな予感がします。

●SHOP INFO

バーを間借りして絶品からあげを出す、新橋『ミチ子の唐揚げ』が旨すぎる!

店名:ミチ子の唐揚げ

住:東京都港区西新橋1-12-6-富士アネックスビル7F
TEL:090-4414-9615
営:11:00~15:30(LO)
休:土・日・祝・年末年始

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。