先日、東邦大学のチームが、熱中症での救急搬送は、65歳以上の高齢者は休日明けが多く、18歳未満の子どもは週末と休日が多い、といった、世代別の熱中症の発生リスクをまとめた研究結果を発表しました。

熱中症による救急搬送は年々増えていますよね。

街のみなさんの熱中症体験は??

今日は、熱中症の話なのですが、まずは、街のみなさんに、熱中症の経験について話を聞いてみました。

▼「(70代)あります。あのね、午前中ちょっと仕事してたんですよ。外、農作業やってるんですよ。で、ちょっと早めに上がればよかったものを、もう少しだと思って、ちょっと無理しちゃったら、もうそれでダメ。いくらか気持ちが悪かったんだけど、帰ってきたらそのまんま、意識がなくなっちゃって、大変でした。」

▼「(60代)週末はさ、5時くらい?に起きて、まだ日が出る前に自転車で40~50キロ走ってるんだけど、それでも、日焼けはしちゃってるけど、でも別に、熱中症にはなってない。昭和の人間だからじゃないの?(笑)。どうかな、分かんない。油断してるとね、もしかしたら、それ軽いのなってるのかもしれなかったりして。自覚がないだけで。」

▼「(40代)帰ってから、夜になって頭痛がするとかはありますね。吐き気っていうか、気持ち悪くなったり、結構もう割れそうなほど頭が痛くなったりしますね。暑い時はやっぱり必死なんで、大丈夫なんですけど、時間差がありますね。その時はあんまり感じたことないんですけど。」

意識失っちゃったなんて!本当に無事でよかったですよね!気持ち悪いな、と思いつつ、あとちょっとでキリがいいからと作業を続けたら倒れてしまいました。

一人暮らしなので、しばらくして気がついて、自分で水分を摂ったとか。危ないところでしたよ!!

夜になってから?翌日に?二日後に!?症状が出る「時間差熱中症」

実は、今日、注目したいのは、最後の女性のような「時間差がある」熱中症についてです。川崎中央クリニック院長で、脳神経外科医の市村真也先生のお話です。

川崎中央クリニック院長 市村真也さん

「例えば、日中に暑い所にいたりして、特に症状が無かったんですけれども、夜になってとか、翌日、もっと長いと二日後とかになって症状が出るもの。例えば頭痛、めまい、ふらつきが出たりすることを、時間差熱中症と言います。

熱中症というのは、根本的には脱水症ですので、その時はなんとか暑さに耐えられても、例えば夜寝てる時、お水飲まなかったりとか、エアコン付けてて空気が乾燥して、そこで皮膚から水分が蒸発することによって、脱水がそこで進む。で、翌日とかになってから熱中症の症状が出る。

例えば頭痛とかめまいがする患者さんいらっしゃるんですけれども、よくよく聞いてみると、一日とか二日前に暑いところにいて。だから、暑い所にいたことと、頭痛とかめまいとか、その熱中症の症状が結びつかなくて、本人が気づかないこともあります。そうです、本人が熱中症だと思ってないので、そうすると水を飲まなかったりとかすると、脱水が補正されずに、頭痛やめまいがする、ということがあります。」

時間差熱中症というのがあるんです。

先ほどの街の声の最後の女性がまさに、時間差熱中症ですね。この方のように、昼間炎天下にいて、その夜ならば、まだ気づきそうですが、翌日や二日後になってから、頭が痛くなったり、めまいがしたりという症状が出ると、これが熱中症だとは思わないかもしれないですよね。

だから、実は熱中症なのに、熱中症の対応を取るのが遅れてしまう、ということなのです。

いわゆる熱中症は、高齢者が特に気をつけて!と言われますが、時間差熱中症は、若い方も、例えば、お子さんのスポーツの試合などを屋外で見て、数日後に、頭痛や吐き気、めまいを訴えて来る患者さんが多いので、どの世代も気をつけて、と市村先生。

熱中症が進むと、脳梗塞を起こす可能性すらある!

そして、脳神経外科医である市村先生は、この暑さと熱中症について、気になる傾向がある、とおっしゃいます。

川崎中央クリニック院長 市村真也さん

「私は脳神経外科医なので、頭の病気を見てるんですけど、最近、若い方の脳梗塞が増えておりまして、特に夏なんですよね。

で、よくよく聞いてみると、前日とかその前に暑い所にいたりとか、多いんですよ。今までは、こんなことは無かったんですよね。なので、おそらくこの原因っていうのが、昨今の酷暑によるものだろうと思います。

熱中症になって脱水症になると、身体の血液がドロドロになって、それで脳梗塞になっていると考えられます。熱中症がホントに進むと脳梗塞、これを起こす可能性すらあるということです。

これはもう、ここ5年くらいで、ホントに変わってきてると思います。今、ここまでもう暑くなってきた、はい、ほんとに命の危険さえある暑さだと思います。」

熱中症からの脳梗塞?これは怖い話です。患者さんに直接接している肌感覚では、明らかに夏の脳梗塞が増えていて、しかも、その前に暑い所にいた、という人が多い、と。

熱中症は、夏バテのひどいの、という感覚がある方もいるかもしれないけれど、今のこの暑さは尋常じゃないから、熱中症も年々ひどくなっている。

もう、そこまでの暑さになっていると、市村先生は考えています。

対策を伺いましたが、この暑さが続く限り、熱中症から逃れるのは難しいのがほんとのところですが、とにかく日々できることは水分を摂ること。飲む回数を増やすのも大事ですし、感覚的には、【いつでも、いつもより一口多く飲む】と心がけてほしい、ということでした。

症状のあるなしに関わらず、夏は、一口多く!ぜひ実践しましょう!!

(TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』より抜粋)

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