TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!

3月2日(水)放送の「スーさん、これいいよ!」は、生活は踊る”月1レギュラー”、医療ジャーナリストで医師の森田豊さんにご出演いただきました!

聴けば何倍も医療ドラマが楽しめる!森田豊先生が話す、あまり知...の画像はこちら >>

森田先生は・・・
様々な手術の執刀や後輩の指導を行なっています。現在はその経験を活かして、いくつかの医療ドラマの医療監修としても活動されています。

代表的な番組は、「DOCTORS、最強の名医(沢村一樹さん主演)」「ドクター調査班(谷原章介さん主演)」「ドクターX米倉涼子さん主演)」など!

ということで、きょうは特別編!森田さんから「聴けば医療ドラマがもっと楽しめる!あまり知られていない手術室の話」をクイズを交えながら教えていただきました。医療ドラマの医療監修って、どんなことをするのかというと・・・大きく分けると2つ。1つ目はドラマの撮影現場、特に手術室などでの医療機器の使い方、糸の結び方などを役者さんに指導する現場の監修です。2つ目は台本を作る際に、病気や治療法、手術シーンなどに関するセリフを作ったり、制作の意図に合わせて、取り扱う病気や手術を決めたりする、台本制作の監修です。最も神経を使うことは、いくらフィクションだといっても、ドラマを見た人と同じ病気を患っている方や、その家族に不愉快な思いをさせたり、悲しませたり、過度に期待を持たせないようにすることを心がけているそうです。

ドイツ・ハイデルベルグ大学の研究『手術中に音楽を流すと、執刀医のパフォーマンスが上がる』
▼音のない場合に比べて70デシベル以上の音を聞いていた場合は、外科医のパフォーマンスが上がったという研究結果があります。

(※ちなみに70デシベルはだいたい高速走行中の自動車の音)
▼海外の報告では、医師の90%が手術中に音楽を流しているという報告もあり、実際、日本でも多くの手術室でCDやスマホのプレイリストなどで音楽を流しています。
▼局所麻酔の場合は、患者さんが曲を選べることが多く、その場合には、手術に対する緊張や不安を和らげる効果があります。全身麻酔の場合は、患者さんは寝てしまいますので、医師が決めることがほとんどです。
▼私のかつての上司は、都はるみやジュディ・オングが好きで、助手だった私は、正直、手術に集中できませんでした。

Q、50カ国以上から700人以上の外科医にアンケートで調査したところ、手術中に流す音楽で、人気ジャンルの1位は次のうちどれでしょう?
A:ロック B:ポップス C:クラシック D:ジャズ
正解は・・・A
特に人気なのは、We Will Rock You だそうです。

Q、手術中に、執刀している若手医師の不手際を見かねた先輩医師が、手術を交代させることはあるのでしょうか?
A:しばしばある B:稀にある C:まずあり得ない
正解は・・・正解は、B
どうしても一人しか視野が確保できなく、若手医師では対応ができない場合などは、先輩医師が交代して執刀することは、稀にあります。

Q、医療ドラマの手術シーンで、よく見る光景からの問題です。執刀医が手術室に入ってくるとき、手袋をした手を顔の横にかかげていますが、実際の手術現場でも、見るシーンでしょうか?
A:現場でもよくあるシーン B:現場でたまにあるシーン C:現場ではほとんど見ないシーン
正解は・・・Cのほとんど見ないシーン
ドラマの演出上、「これから執刀するんだ」という意欲を表すために、手を高めの位置に置いて、
入ってくるように描写しているんだと思います。

Q、医療ドラマの手術シーンでよく見る光景からの問題です。執刀医が「メス」などと言って、看護師さんから道具を手渡ししてもらうのは本当にやっているでしょうか?
A:普通にある B:たまにある C:ほとんど見ない
正解は・・・Aの普通にある。
看護師さんは、次にどの機械を出す指示をされるのかを先読みしていることが多く、何も言わなくても執刀医師の手に機械が渡されることもあります。だからこそ、機械を出す看護師と執刀医師は、阿吽の呼吸になっていきます。

聴けば何倍も医療ドラマが楽しめる!森田豊先生が話す、あまり知られていない手術室の話。