TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!
11月11日(金)放送後記
赤い缶でお馴染みの「サクマ式ドロップス」。こちらを販売する佐久間製菓が、来年1月20日で廃業することになりました。
また、飴と言えば、「飴と鞭」ということわざがあります。そこで今日はこんなテーマにしてみました。
「イマドキの部下や後輩に対する飴と鞭、その割合は?」
■イマドキは圧倒的に飴が多い!
●「飴が8で鞭が2くらいですね。褒めて伸ばさないといけないかなと思って。言いたいことはいっぱいありますけど、でも、すぐ辞められても困るんで、そこを自分で気付くように仕向けていくような指導をしています。」
●「鞭が1割、飴9割。甘い。気持ちがマイナスになって仕事されるよりは、プラスに向いてもらって仕事してもらったほうがいいかなって。言い方ですよね、伝え方を気を付けるようにはしています。飴にして渡す。」
●「飴が8。厳しいと、若い子、なかなか続かないんで。成り立ちますよ、子供と一緒で褒めたほうがやる気が出る子が多いんで。
飴、多いですね~。ある程度、予想はしていましたが、こんなに飴の割合が多いとは!!正直びっくり。鞭が多いと辞めちゃうから、飴でやる気を出させている、と。しかも、厳しくしちゃうと不貞腐れちゃう!だから、不貞腐れないように、上司が部下に気を遣っているわけですよ。
■昭和の鞭の方法論ではダメだろう、と忖度して飴8割!
さらに、こんな声もありました。
●「飴が8割くらいになってるんじゃない。やっぱり若い人たちに、ま、遠慮というか、昭和の時代の『俺についてこい』じゃ、ダメなんだろうな、という、いわゆる忖度をするようになった。(忖度は部下に対して)そうそう。昔は、昭和の時代は上司に忖度してましたけど、今はやっぱり、若い人たちが入社して、仕事に入ると、なんとなく、男性でも女性でもガラスのようなキャラクターをイメージして、たぶん、昭和の時代の我々が培った鞭の方法論では付いてきてくれはしないだろうと、じゃないかなという風に忖度して、最初の話ね、飴を8割。」
上司が部下に忖度して、指導??この方、60代で、いわゆる昭和の時代の飴と鞭を経験済み。
■いくらあげても、もっともっと欲しくなる飴は使わない!
部下に忖度するわ、気は遣うわ、イマドキの上司も大変ですよね。そんな中、こういう声もありました。
●「飴と鞭?飴は使わないね。鞭も使わないけどね。そんなぶっ叩いてもダメなものはダメだしね。だからといって、飴をいくらやっても、もっともっと飴を欲しくなっちゃうわけでしょ?意味ないんで、淡々と、飴も鞭もやりません。もっともっといっぱい飴が欲しくなっちゃうから普通、人間が。だから、飴をいっぱいあげなきゃいけなくなるだけで、この加速度が変わっていくんですよ。飴が1個だったのに、最初は満足するけど、またもっと高いタスクを与えると飴が2個欲しくなっちゃうから。2個くれたら、同じモチベーションで働くってやつがほとんどじゃないですか?やっぱり。
飴ばかり与えてもダメ。もっともっと飴が欲しくなるそうです。1個の飴で満足していたのが、2個じゃないと満足できない、そして、飴の量がどんどん増えていく。それではキリがない!そんなにたくさん、飴を用意出来ないですよね、上司も。自分の仕事もしなければいけないですしね。
■飴と鞭だけじゃなくて、もっといろんなパターンが必要!
最後にこんな声がありました。
●「今の方がもっとムズカシイと思う、昔より。やっぱり、結構若い人も、入った会社を一生だとは思っていないから、嫌ならすぐに転職しちゃうでしょ?だから、そういう意味からすれば、今のマネジメントやってる人の層の方がムズカシイかも分からないですね。だから、飴と鞭だけに大別できなくて、もう本当に色んなパターンの引き出しを持っていないと、なかなか人材育成というのは成り立たないんじゃないの、という風に思います。」
人を育てるのって本当にムズカシイですよね。部下よりもインプットを多くして、キチンとアウトプットしていかないといけない。いかに部下が持ち得ない情報を集められるか、それが大事だとおっしゃっていました。いやはや、上司にとっては大変な時代になりましたね!