南フランスには、可愛らしい家や花に彩られた村がたくさんあります。2017年春に日本でも公開された、ディズニー映画の実写版「美女と野獣」も、そんな南仏の村をイメージして撮影されたと言われています。
そんな中でも、とりわけ可愛らしい、しかもまだそれほど観光地化されていない「Tourettes Sur Loup(トゥーレット・シュル・ルー)」という村をご紹介したいと思います。そこはまるで、絵本の中の世界のようでした。

どこを撮っても絵になるフォトジェニックな村の内部

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」

(c)Naoko Kurata

南フランスでは、かつて敵からの侵攻を防ぐため、切り立った崖や岩山の上に村が作られていました。今でも中世からの姿をそのまま残す小さな村が点在しており、これらの村々は崖に立つ様子から「鷲の巣村」と呼ばれています。今回ご紹介する「Tourettes Sur Loup」もそんな鷲の巣村のひとつで、外側から見ると確かに山の上に外部からの侵入を拒むような厳しい表情を見せています。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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けれどその内部に入ると、村の表情は一変します。


おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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どこを切り取っても可愛らしい光景にあふれているのです。まるでおとぎ話か、中世の世界にタイムスリップしてしまったかのような錯覚に陥ります。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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ため息がでるような光景ばかりで、どの画像をSNSでシェアしようかしらと嬉しい悩みまで生まれました。
しかもこの村は、フォトジェニックなばかりではなく、南仏らしいお土産が購入できる場所でもあったのです。

お土産にぴったり?南仏らしいアイテムたち

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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実はこの「Tourettes Sur Loup」はスミレの産地としても有名で、スミレの花は村のシンボルにもなっています。そのため、村の地面にはスミレのステッカーも貼り付けられているほど。


おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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そんなスミレをモチーフとした、可愛らしい陶器ショップを村で発見。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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石造りの店内に、スミレや南仏らしい可愛らしいモチーフをあしらった可愛い陶器が並べられています。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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驚いたことに、ろくろと窯も店内に置かれています。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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筆者は、スミレの花の「ミルクポット」を購入しました。画像だと大きさが伝わりにくいですが、高さ7.5センチほどの小ぶりなサイズです。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


そして、南仏と切り離せないのが「オリーブ」の存在。
オリーブの実やオリーブオイルが南仏の食卓に欠かせないものであることから、南仏ではオリーブが数多く栽培されています。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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そのオリーブの木を使った食器や調理器具などもここ「Tourettes Sur Loup」で購入できました。驚くのはその安さで、日本の感覚からすると「桁がひとつ違うんじゃないの?」と心配になるほどでした。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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筆者は横約9センチ×縦30センチ強のプランクを2枚購入しました。でもすべてハンドメイドなので、微妙に大きさや形が異なっているのです。そんなところも味があっていいですね。


お次は、この村に来たら絶対に食べてほしいスイーツのご紹介です。

村オリジナルの「スミレのアイスクリーム」

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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さきほど「Tourettes Sur Loupはスミレの村」と書きましたが、なんと村には珍しい「スミレのアイスクリーム」を食べられるお店があるんです。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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アイスの上にスミレの砂糖漬けをトッピングしてくれて、お値段は2,50ユーロ(2017年5月現在約312円)。上の写真では画像が切れてしまいましたが、ジャスミンの花のアイスもありますね。そちらも他には見かけないフレーバーです。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


(c)Naoko Kurata

お味は、本当に花を食べているようなさわやかなフレーバーでした。
ここでしか食べられないオリジナルなので、ぜひチャレンジしてみてほしいと思います。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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この村は山奥にあるため、南仏の旅の拠点となることが多いニースからも非常に行きにくい場所にあります。直通バスがなく、乗り継ぎが上手くいっても2時間程度はかかるのではないでしょうか。けれど、そのアクセスの悪さゆえにまだ観光客もまばらで、非常にのんびりとした散歩を楽しむことができます。

おとぎ話の世界に迷い込んだよう。南仏のスミレの村「トゥーレット・シュル・ルー」


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筆者も観光で訪れたので矛盾してはいるのですが、「Tourettes Sur Loup」にはぜひこのまま手つかずの美しさを残していってほしいと思います。

[Photos by Shutterstock.com]
[Tourettes Sur Loup]
[THE FAIRY-TALE VILLAGE OF TOURRETTES SUR LOUP, FRANCE]