寄り添う愛らしさを垣間見て。奈良『久米寺』

寄り添う愛らしさを垣間見て。奈良『久米寺』



目に光を。神々しく薬師如来坐像様。

寄り添う愛らしさを垣間見て。奈良『久米寺』


畝傍山の南にある『霊禅山東塔院久米寺』は、真言宗御室派の京都仁和寺の別院です。推古天皇の眼病が良くなったお礼をきっかけに、聖徳太子の弟である来目皇子が創建されました。来目皇子も幼少期に眼病を患い、兄の聖徳太子が薬師如来様へ祈願し平癒したと言われています。境内には仁和寺から移建された重要文化財の多宝塔、薬師如来坐像、久米仙人像と、弘法大師空海とのゆかりも感じられます。


伝説!空飛ぶ久米仙人。

寄り添う愛らしさを垣間見て。奈良『久米寺』


「今昔物語」にも〈久米仙人伝説〉が伝わっていました。吉野山麓龍門ヶ獄で神通飛行術を使い自由自在に飛び回る久米仙人。東大寺建立の際には、聖武天皇の勅令により仙人は大木と大石を三日三夜のうちに東大寺大仏殿へ飛ばし集めたと伝えられ、百数年、久米寺に住んでいたそうです。ある日、久米仙人が空を飛んでいると、川で洗濯中の女性のふくらはぎに目がくらみ神通力の飛行術を失ってしまった・・・という、なんだかくすりと笑ってしまう人間味ある仙人様の伝説。手水舍の仏様のお顔にも何だか愛らしさを感じます。


から花と踊りと喜びを。
寄り添う愛らしさを垣間見て。奈良『久米寺』


春にはゆきやなぎ、つつじ、あじさいと花が咲き、花あふれる季節の5月3日には〈久米寺練り供養〉が行われます。奈良盆地の農村では春の農休みの1日を村で楽しむという風習から続いているようです。本堂から護国道場までの100mの架け橋は、現世と浄土をつなぐ来迎橋。初夏の陽射しの中で、その橋を西方浄土から阿弥陀仏が二十五菩薩を従えてが練り歩く様は、一度はこの目で拝みたいものです。

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