SNSサイトのFacebookが創設されるまでのドラマを描いた米映画「ソーシャル・ネットワーク」で主役を演じた俳優のジェシー・アイゼンバーグ(27)が、米NBCの人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」のゲスト司会を務めたが、本物のFacebookの創設者で弱冠26歳の億万長者、マーク・ザッカーバーグ氏も同じステージに登場し、両者が初顔合わせを果たした。しかし、それはちょっと“ぎこちない”ものだった。


「SNL」は毎週ゲスト司会者のモノローグで幕を開ける。1月29日放送分では、映画「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー主演男優賞にノミネートされている俳優のジェシー・アイゼンバーグが、同番組レギュラーのコメディ俳優、アンディ・サムバーグ扮する「偽マーク・ザッカーバーグ」と絶妙のトークを繰り広げていた。しかし、バックステージに控えていた本物のザッカーバーグ氏が姿を現すと、ジェシーは急にもじもじと緊張。「もしかして二人が会ったのって初めてなわけ!? ぎこちねえ~。」とアンディがあげつらう。

「あ、あの、僕の映画、見てくれました?」とジェシーが聞くと、「もちろん見ましたよ。興味深かった(interesting)ですよ。」とザッカーバーグ氏。
年齢も近く、育ったエリアも近い同じユダヤ系の二人の青年とはいえ、かたやタイム誌の「今年の人」に選ばれた実業家で、世界に5億人を超えるユーザーを持つFacebookのCEOであるザッカーバーグ氏。映画では、ハーバード大の寮で巨大SNSサイトを立ち上げた敵多き天才を、堂々と演じきっていた俳優のジェシーも、緊張の面持ちを隠せなかったようだ。

ジェシーは番組後に出席した第17回全米俳優組合(SAG)賞の授賞式で、メディアの取材に対し「(ザッカーバーグ氏と)会えて良かった。自分の人生についての映画が作られるなんて、きっと変な経験だったろうと思うけれど、快く番組に出演してくれて、一緒に番組出演の経験を楽しめたことは良かった。」と語っている。しかしこの二人、NY・デイリーニューズによると、「SNL」番組終了後に開かれた打ち上げパーティでも、「やあ」「バイ」程度しか言葉を交わさず、自分の仲間内とだけ盛り上がっただけで、帰って行ったそうだ。「ソーシャル・ネットワーク」の創設者と、本人を演じた俳優の出会いは、決してソーシャルなものではなく、ただぎこちなかった、という笑える話。
しかし、推定時価総額500億ドル、来年にも上場か?とウワサされているようなドル箱会社を持つ若き億万長者にとっては、ソーシャルであろうがなかろうが、そんなことは関係ないのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)