歌手・タレントの和田アキ子がテレビ番組で接遇研修体験に挑戦した。指導するのは伝説のマナー講師として知られる平林都氏だ。

彼女の迫力ある指導に和田アキ子も従おうとするが、苦笑するその目には涙さえ見られたのである。

平林都氏は企業を中心に接遇マナーの研修を行っている。すでに終了したがテレビ「エチカの鏡」でその鬼講師ぶりが特集されて一躍有名となった。
2月13日放送の「アッコにおまかせ!」ではその平林氏を招き『接遇とは相手を言葉や動作で気持ちよくおもてなしすること』を実践するミニ研修を体験することになった。
バラエティ番組なのでミニ研修を受けるのはタレントや芸人でもあり、平林氏もある程度融通を利かせたが、やはりその指導は手厳しかった。
勝俣州和山崎邦正松村邦洋の3人がなんとかおちゃらけようとするが、彼女は迫力ある指導で『目上の方への正しい挨拶』を叩き込んで鬼講師ぶりを発揮したのだ。


そんな状況で『正しいお茶の出し方』を教わることになったのが和田アキ子(アッコ)だった。“お客さん”役は山崎邦正が務めた。
アッコは「こんなモンやったら、普通は(お茶を)かけるで」と山崎邦正にお茶をかけるフリを見せたところで「アッコさん今一度お願いします」と講師から指導された。
その辺りからアッコの様子がおかしくなったのだ。「お茶とか最近出さないからね」と言いながら「靴は脱ぐのか」、「この布はどう使うのか」などと尋ね、いっこうに足が進まないのだ。
一歩足を進めて山崎邦正の顔を見ると「お前に出すの?」と笑ってしまいまた引き下がるということを繰り返したのである。
その後も「お茶は左側から出す」、「(笑った時に)鼻水やつばが入った」と注意を受けた。
アッコの顔は笑いをこらえていたのだが、その目には涙が浮かびお茶用の布巾で涙を拭く始末だ。そんな状態をガマンしながらなんとか山崎邦正の前までお茶を持って行くアッコだったが、山崎が「早く飲みたいんだよ!」と言ったことでついにキレた。
彼女は山崎の頭を「うるさいお前!」と思い切りシバくと、恐怖で立ち上がった彼に「座れ! 座れはよ!」と凄い形相で命令していた。
その後もアッコに対して最後まで平林氏の指導が繰り返されたが、結局『正しいお茶の出し方』は合格がもらえずに終わったのだった。

和田アキ子の表情から察するに、平林氏の指導に従う気持ちはあったようなのだが『山崎邦正にお茶を出す』という一点がどうしても耐えられなかったようだ。
彼女の中ではずっとプライドとの葛藤があり、最後までマナー通りにできなかったのである。
番組最後には和田アキ子も冷静になって「先生どうも失礼しました」と平林氏に詫びていた。

念の為に触れておくと、前述の「エチカの鏡」で平林都氏の研修を見たのだが、本当は今回見せたような生易しいものではない。もし彼女の研修を正式に受けたのならば、和田アキ子も確実に接遇マナーを体得できることだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉