ジャニーズのアイドルグループ、が音楽番組『ミュージックステーション』の中でジャニーズJr.に入ったきっかけと当時の様子を語った。これまでも雑誌インタビューなどで証言しているが、今回は生放送でメンバー同士がお互いに確認しあうことで具体的な内容となった。


嵐がデビューしたのは1999年のことだ。9月15日にハワイのクルーズ船上で行った型破りなデビュー記者会見は今も語りぐさとなっている。その後11月3日にデビューシングル『A・RA・SHI』がリリースされたのだ。

この頃に嵐が出演した『ミュージックステーション』で着ていた“Mステ仕様”の透け透け衣装もまた派手な演出だったが、メンバーは当時のビデオ映像を見るたびに照れてしまうようだ。そんな嵐も、今年でデビューから13年目となる。5月4日に放送された同番組のスペシャル企画に出演した嵐は、グループ結成以前のジャニーズJr.に入った頃を振り返った。


松本潤は、小学校時代に自分で履歴書を書いて送ったという。「社長から直接電話で『今、レッスンやってるからYou来ちゃいなよ』と言われた」とのことだ。その日は野球の練習だったが家族会議の末に「こんなチャンスはない」と結論が出て、親に“テレ朝の第1リハーサル室”へ連れて行ってもらったのが始まりだった。

他のメンバーもそうだが、アイドルの多くは本人でなく親戚や友人が応募した、あるいはすすめられたパターンが多い。小学生でありながら自分で応募したというところに松本潤らしさを感じる。しかも、ジャニー喜多川社長から直接声がかかった例は極めて稀なのだ。
他には東山紀之堂本光一がそうだとされるが、滅多にないといわれる。

櫻井翔の場合は、中学生の時に周囲の友人から「送ってみろよ」とけしかけられて、『じゃあいっときますか?』というノリで親にも内緒で応募した。そのためにオーディションの通知が届くと怒られたが、最終的には仕方なく“第1リハーサル室”まで車で送ってくれたそうだ。

二宮和也に至っては、「いとこが勝手に応募していた」という。彼は野球少年で芸能界にはまったく興味がなかったのだ。しかし、母親がおこづかいをくれるというので、電車に乗って“第1リハーサル室”に行った。


相葉雅紀はバスケットが大好きで、当時SMAPが番組でバスケをしているのを見て「一緒にやりたい」と口にしていた。それならばと周囲から応募をすすめられたことがきっかけで“第1リハーサル室”へ行くことになった。彼はその時にバスケットボールを持って行ったことを明かすと、メンバーから「道場破りみたいな!?」と呆れられていた。いかにも相葉らしい話だが、さすがに彼も“第1リハーサル室”には持ち込めず「階段の下にボールを隠してから受けた」と説明した。

大野智は母親からすでに応募したことを聞くと嫌がったが、逆に「あんたが受かるわけないじゃない」と母親がキレたらしい。彼もワケがわからずに「受かるわけがない」と思いつつ“第1リハーサル室”へ行ったのだ。
その程度のモチベーションなので、窓から母親に手を振っていたところジャニー社長から怒られたという。

こうしてこの時、テレ朝の“第1リハーサル室”に5人がそろったのである。ジャニーズ事務所に入るのはその後になるが、大野智は1994年に所属しており、後の4人は1996年までに事務所入りしている。

そして3年後に嵐としてデビューすることになるが、当初はバレーボールワールドカップ用のユニットと勘違いしていたほどで大野智は「とにかく辞めたかった」とその頃の心境を明かす。それから今のブレイクに至るまでには語りつくせぬ努力があったはずだ。

この“第1リハーサル室”での出会いがなければ、今の国民的アイドルグループ“嵐”は存在しなかったと考えると、不思議な縁を思わせるエピソードである。

(TechinsightJapan編集部 真紀和泉