パワーテニスを得意としたアメリカの女子テニス選手、ジェニファー・カプリアティ。1990年3月に13歳にしてプロの世界への転向を決め、14歳になって間もない全仏オープンでいきなり準決勝に進出した天才少女であった。その健康的でキュートな笑顔を覚えていらっしゃる方も多いと思う。
『TMZ』をはじめとする芸能情報サイトの情報によれば、カプリアティと以前交際していたアイヴァン・ブラナンさんという男性が、このほどフロリダ州ノースパーム・ビーチ警察署に彼女に暴力をふるわれた旨の被害届を提出。同署はカプリアティに対する逮捕状の発付を求めている様子だ。
具体的にはカプリアティに胸を数回殴られたというブラナンさん。自分の職場にカプリアティから1日に100本を超す電話が入ることを迷惑だとして「接近禁止命令」を申請し、それが却下されていたことも発覚した。ただしカプリアティの代理人は、「ブラナン氏の主張が正しいと信じてもらっては困ります。警察も彼の被害届が妄想に満ちた一方的なものだと、いずれは判断するでしょう」と説明し、やや余裕を見せている。
カプリアティは、若すぎるデビューを飾ったアスリートにありがちな「燃え尽き症候群」をやはり経験している。1993年、全米オープンでの1回戦敗退をきっかけにテニスへの情熱が冷め、18歳ではマリファナ不法所持や宝石店での万引きにより逮捕されている。
しかし幾度手術を受けても完全には戻らない肩に泣き、ついに2004年をもってテニス選手としての活動を休止。再びドラッグに溺れてしまったのか、2010年6月には薬物過剰摂取による症状でフロリダ州のホテルから緊急搬送され、多くの人々を心配させた。
だが昨年4月、カプリアティは遅ればせながら「国際テニス殿堂入り」という快挙を成し遂げている。「家族や友人、多くの人々に温かく支えてもらったおかげです」とそれは嬉しそうに語っていただけに、元のボーイフレンドとの間でこのようなつまらないトラブルが発生し、警察沙汰になっているというのは非常に残念な話である。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)