Google Earth”は今や警察も頼りにする優れモノ。豊かな自然を自慢としているアメリカ西海岸のオレゴン州で、警察はひとりの男が郡立公園に囲まれた広大な敷地の中で、こっそりと大麻を育てていることをGoogle Earthで確認し、逮捕した。


米国では医療用大麻の栽培や使用のライセンスを持つ者に、一定量までの大麻(アサ)を育てることを許可しているが、オレゴン州ジョゼフィーン郡のリバーバンクス・ロードに暮らすカーティス・クロフトという男は、そのライセンスを完全に悪用していた。

この写真でもお分かり頂けると思うが、クロフトによる大麻の不法栽培を空から捉えていたのは、ご存知Google Earthの衛星画像。まさに「天網恢恢疎にして漏らさず」である。これは男が所有する土地のほんの一部分で、周辺は郡立公園につながる深い緑に囲まれている。そんな中でクロフトは、誰にも気づかれずに自宅の庭で大麻の栽培を行っていたのだ。

クロフトに許可されていたのは、5人の患者に提供するために30本ほどの医療用大麻を栽培すること。
警察が現場に踏み込んだ時に確認したところ、その数はなんと94本。定められた3倍もの大麻を育てていたクロフトは緊急逮捕となり、厳しい取り調べを受けている。

Google Earthを頼りにこうした犯罪が次々と摘発されることを望みたいところだが、衛生画像の更新はそう頻繁には行われないため、現行犯逮捕が重要となってくる事件の解決にはなかなか結びつかないのが現状。その点、大麻の栽培などは同じ状況で長く続けられていると考えられることから、警察も確信を持って現場に踏み込んだそうだ。

ちなみに2008年には、カリフォルニア州サンディエゴにある「クリーブランド国立森林公園」の一角において、3つの畑に7200本もの大麻が栽培されていることが発覚して大きなニュースになった。高さは1~2メートルほどにもなっており、乾燥大麻となっての末端価格は20億円以上とのことであった。

(TechinsightJapan編集部 Joy横手)