一流チームが選手にしっかりとした体調管理を求めるのは当然のこと。試合前のセックスや自慰を禁じるなど、性生活に厳しく干渉する話はよく聞かれる。
しかしサッカーW杯に出場するイタリア代表は違った。「どうぞお好きなように」とのことである。

サッカーW杯ブラジル大会の賞金総額が587億円にもなることが分かった今、首脳陣や監督、そしてトレーナーも勝ちを目指して必死である。体力の消耗を防ぐためにと、「試合前のセックス禁止令」を検討しているチームも少なくないと言われている。だが「余計なお世話だ」と憤慨する選手の顔を想像し、禁欲が必ずしも試合での実力発揮に結びつくとは限らないとの声も。そのような中で注目されたのが、このたびのイタリア代表の監督の発言であった。


2010年7月1日に4年の契約で監督に就任したチェーザレ・プランデッリ氏(56)。彼はこのほど、「選手が奥さんやガールフレンドをブラジル大会に連れていくのは自由です。士気が下がるようなことがあっては困りますので、試合前のセックスもOKとしたいと思います」と発表した。情熱的な愛に生きる、そんな国民性も感じられる発言である。

2006年にドイツで開催されたW杯で、イングランド代表選手に同行した女性たちが大変美しく華やかであることをメディアがとりあげて以来、“WAGs(Wives And Girlfriendsの略)”と呼ばれるそうした女性たちは注目の的となっている。プロスポーツの世界においては、派手な話題をメディアに提供して名を売るのも大切なこと。
プランデッリ監督はそのあたりをこう話す。

「WAGの皆さんとの南米旅行、大変ウェルカムな話ですよ。彼女たちが一緒にいてくれることによって、試合前の選手の緊張感がほぐれることは間違いないでしょう。」

これについては、イタリア・メディカルスポーツトレーナー協会の科学文化委員長も「伝統的にイタリアのサッカー界は選手たちのプライバシーや自由を重んじています。私もこれだけはきちんと断言します。試合前のセックスが選手の心身に何か悪影響を及ぼすなどということは全くありません」と援護している。何事においても“ヤル気”が一番。
これを削いだところでよい結果など生まれないそうだ。

※画像は、『Facebook/Claudio Cesare Prandelli』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)