今年72歳になった女優・樹木希林。近年では目の不調や全身がんであることを公表するなど体調に関して話題になることも多かったが、映画出演は主演も含めてとどまることを知らない。その樹木が映画の舞台挨拶に登場し、ジョークを交えてにこやかにトークを繰り広げた。

5月16日から上映中の映画『駆込み女と駆出し男』の「続・大ヒット御礼舞台挨拶」が、ちょうど1か月経った6月16日に東京・新宿の劇場で行われ、樹木希林と監督と脚本を手がけた原田眞人氏が登壇した。たった今、同作を観終えたばかりの観客を前に質問にも答えた。

同作では“三代目柏屋源兵衛”という男名を持つ手練れの離縁調停人をチャーミングに演じている樹木は、体調のことを忘れさせるほどこの舞台挨拶でも舌好調だ。

冒頭でMCから「フラッシュ撮影禁止」「観客の撮影禁止」の注意事項が伝えられると、すぐに反応した樹木が「あのね、フラッシュ全然構わないのよ。それになんで一般の人は写真撮っちゃいけないって言うの? 私、悪用されても全然構わないのよ」と言うと、客席からは拍手が沸き起こった。急遽、観客の撮影もOKとなり、のっけから樹木希林流に場を染めてしまう。


昨日、カナダから帰国したばかりという原田監督が、トロントでの日本映画祭で同作がオープニング作品に選ばれ上映されたことを報告した。「題名は何にしたんですか?」と尋ねた樹木に監督が『KAKEKOMI』と答えると「日本でもそのぐらいにしてもらわないと。今ここに立っていても題名が覚えられなくて。外国並みにしていただけると(いいんだけど)…」と映画タイトルにダメ出し。そしてあるキャストについて樹木が「(キャストを)代えるなら今ですよ」と監督に何度も意見を述べていたとことも明かされた。「こういうおばあさんが一人ぐらいいてもいいわよね」と自らフォローする樹木に、監督は「そういうところが樹木さんの素晴らしい芝居なんですよね。思ったとこをズバズバと言ってくる」「監督がビビッていては成立しない」とどうやら腹をくくっているようだ。樹木も原田監督について「こういう監督がぜひぜひ活躍していただければ、日本の映画界はもっと違ってくるのではと思います。私は大好きな監督なんです」と褒め称えた。このようなダメ出しは、2人の信頼が強いからこそ成り立つのだろう。