全日本柔道男子の新監督に井上康生氏の就任が発表された2012年11月、妻の東原亜希はこの時の心境をブログにこう綴っている。「私の役目は(夫に)家庭の心配をかけないこと」だとし、リオ五輪が終わるまで井上氏が家族と一緒に過ごす時間がほとんどないことを覚悟していた。離れていても妻として夫を支え、母親として子どもを育てていく決意が強く感じられた。
リオ五輪にて、柔道男子は7階級制となった1988年ソウル五輪以降、初めて全階級でメダルを掴むという快挙を成し遂げて15日に帰国した。「畳の上で選手たちが“日本柔道ここにあり”ということを世界に示してくれた」「最高の選手たちと最高のスタッフ、最高の環境で戦えたことは私自身の一生の宝」と語る井上監督の表情は、晴れ晴れとしていた。
23日の『Aki akihigashihara Instagram』にはソファに座るお父さんの前で、子ども用イスにちょこんと座る双子の姿がある。井上監督が2人の娘にご飯を食べさせているようだ。男子100kg級の金メダリストが持つと、赤ちゃん用のお茶碗がものすごく小さく見える。何とも微笑ましい父の姿だ。