防弾チョッキには使用期限があるというのをご存知だろうか。水、光、熱により性能が落ちるため、使用期限が切れた防弾チョッキを着る場合は命のリスクを伴い、あくまでも自己責任となる。
このほど、古い防弾チョッキが銃弾に耐えられるかどうかを愚かな方法で試してしまった男性が死亡するという事故が、米フロリダ州のタンパ市で起こった。

撃たれて亡くなったのは、ホアキン・メンデスさん(Joaquin Mendez)という男性だ。彼は今月10日、古くなった防弾チョッキを着て、24歳のいとこであるアレクサンドロ・ガリバルディ(Alexandro Garibaldi)に「どうなるか見てみよう」と言い銃の引き金を引かせた。

警察によると、胸を撃たれたメンデスさんは家の外に倒れていたという。メンデスさんは病院へ搬送されたが死亡した。彼が着ていた防弾チョッキは家の中にあり、ガリバルディは「銃声がして来てみたら、メンデスが傷つき倒れていた」と最初は警察に説明したが、目撃者によりガリバルディがメンデスさんを撃ったことが発覚し逮捕となった。


長年着ていない服でもクローゼットにしまっているだけで、生地が傷んだり色あせしたりするものだ。通常、「命を守る」防弾チョッキには使用期限のラベルが貼りつけられている。そして使用期限が過ぎたものに関しては、それがきちんと機能するかどうかの保障はない。直射日光下で保管されると耐用年数はぐっと短くなるという。

11日、ガリバルディは保釈金無しの殺人罪で起訴された。命のリスクを冒してまで、試してみたいと思った理由は何だったのだろうか。
故人となってしまったメンデスさんにそれを尋ねることはもはやできない。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)