一家の大黒柱であった夫を亡くした女性は、その散骨を行った湖で愛しい息子まで失ってしまった。米ミシガン州のアルジャー郡保安官事務所による発表をもとに、一家を襲った悲劇について『The Detroit News』『Standard Republic』ほか多くのメディアが伝えた。


他界した父親の散骨が行われていた湖で息子が溺死というあまりにも残酷なアクシデントが起きたのは、ミシガン州北部のスペリオル湖で13日午後6時頃のこと。同州レイク・オリオンの男性がアルツハイマー病の末に他界したが、生前にその湖での散骨を希望したため遺族7名は遺骨を手に600kmほど離れたスペリオル湖の小さな島、オー・トレインにやって来た。だが散骨の最中にボートが転覆し、乗っていた7名が次々と湖に投げ出されたという。

連絡を受けて救助隊が出動したが6名は近くを遊覧中であったポンツーンボートに救助されており、いずれも低体温を示したものの命に別状はないとのこと。だが故人の息子で地元では音楽家として活躍していたロバート・ルイスさん(59)の姿が見えず、アルジャー郡ダイバーチームが出動。水から引き揚げられたのが翌日になったこともあり、彼の命を救うことは叶わなかった。


なおボートは当初ポンツーンボートであると思われたが、所有者が自身で組み立てた木製のボートであったことが判明したと警察は15日に説明。目撃者は「ボートが急旋回したように見えた」などと話したという。ルイスさんの音楽仲間はダブルの悲劇に見舞われてひどく肩を落としている遺族のために追悼コンサートを開き、クラウドファンディングの「GoFundMe」にページを開設し、善意の人々に寄付を呼び掛けている。

この夏にはインド・マハーラーシュトラ州で、夜のクルージングを楽しもうと20代の男性ばかり8名のグループが村民の漕ぐボートで大きな貯水池に繰り出したが、ボートが転覆したことにより6名が死亡し、2名が重体となった。ボートが転覆した原因はグループ全員での自撮り。男たちが同時に移動したことでボートのバランスが崩れてしまったという。


画像は『Standard Republic 2017年8月16日付「Michigan man drowns while spreading father’s ashes in Lake Superior」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)