酔った勢いでとんでもないことをしてしまい、激しく後悔する人も少なくない。外出先で泥酔し運転免許証を紛失した英グロスタシャー州に住む男性に数日後、驚きの出来事が起こった。
英メディア『Metro』『Mirror』『Evening Express』などが伝えている。

グロスタシャー州チェルトナムに住む学生ジョージ=ウィリアム・アームストロングさんは11月のある夜、出先で酔っ払い大切な運転免許証を紛失してしまった。その数日後、アームストロングさんは旅行会社「Flight Centre(フライト・センター)」から一通の手紙を受け取り驚愕した。下記のように綴られていたからだ。

「親愛なるジョージ=ウィリアム・アームストロング様。先日は当社にご来店頂き誠にありがとうございました。
我々は貴方様のモルディブへのファーストクラスの旅が素敵なものとなるよう願っております。」

アームストロングさんは航空券を予約した覚えなど全くない。しかし同封されていたのは、アームストロングさんの名前で予約された12月1日出発予定のエティハド航空によるモルディブ行きファーストクラスのチケット確認書と日程表で、旅行代金は総額5,289.87ポンド(約785,000円)となっていた。さらに「代金は11月10日の午後12時5分までにお支払い頂きますようお願いいたします」とも記されていたという。

だが書面には英語のスペルミスなどがあり、第三者が見る限りどうにも怪しい内容だ。それもそのはず、別紙にはこれらがジョークであると記載されていたのだ。

このジョークを思いついたのは、米カリフォルニア北部出身で国際旅行コンサルタントとして「Flight Centre」チェルトナム支店に勤めるスティーブン・リーさんだった。
実はリーさん、これまでにも財布を拾い落とし主に返したことが数回あった。11月3日に店の前でアームストロングさんの運転免許証を拾い、本人に届けようとしたがちょっとした悪戯を仕掛けたというわけだ。手紙の最後には「冗談ですよ! あなたの免許証を店の前で見つけたので必要だろうと思って同封しました。余談ですが、次のホリデーには是非当社をご利用ください」とちゃっかりと宣伝文句も添えられていた。この一文を見たアームストロングさんは、全てが冗談とわかりホッと胸を撫でおろしたに違いない。

後日、リーさんとアームストロングさんは初めて顔を合わせ、このジョークに互いに笑いあった。
アームストロングさんは「今度旅行する時はFlight Centreを利用しますよ」と話しており、リーさんの宣伝はどうやら成功したようだ。また、アームストロングさんが11月7日にツイッターでこの出来事を投稿すると、66,000超のリツイートを記録した。ニュースを知った人からは「面白い。リーさんのお給料を上げてあげて」「リーさんのユーモアは素晴らしい」「免許証をいい人に見つけてもらって良かったね」といった声があがっている。

画像は『will 2017年11月7日付Twitter「so I was pretty drunk the other night and I lost my ID, then this turns up today...」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)