中国で酒を飲み過ぎたある男性が、このほどマーデルング病と診断された。この病は「良性対称性脂肪腫症」とも言い、主に上半身に脂肪腫が沈着する病だが、外見が尋常ではないほど体を鍛えたように見えるため、男性はアメリカ映画に登場する「超人ハルク」のようだと騒がれている。
『The Sun』などが伝えた。

湖南省に住む68歳の男性(名前はTanとだけ伝えられている)は、マーデルング病という珍しい病を患っている。この病はアルコール多量摂取との因果関係が指摘されているが、家族の話では男性が初めて酒を口にしたのが13歳の時で、40歳あたりからは水でも飲むかのように約1リットルの酒を毎日飲んでいたという。

その結果、首から上半身にかけて大きな脂肪腫ができてしまった。男性がこの脂肪腫に気付いたのは1997年のことで、2011年頃には現在のような大きさにまでなってしまった。そしてこのほど、医師からマーデルング病と診断されたのである。


男性の首は平均男性の胴囲とほぼ同じサイズにまでに太くなり、肩まわりはまるで筋肉隆々の超人のように見える。もちろんこれらは筋肉ではなく脂肪の塊だ。悪性の腫瘍ではないものの、大きな脂肪腫が彼の気道を締めつけるため呼吸困難に陥り、食べ物を飲み込むことも容易ではないとのことだ。

医師らは外科手術により腫瘍を切除する計画を立てているが、男性が今までと同じように酒を飲むことを止めないのであれば再発し、腫瘍の大きさは戻ってしまうだろうと話している。

湖南省長沙市にある湖南省人民病院のシャオ・シュウピン医師(Doctor Xiao Xuping)は、マーデルング病についてこのように述べた。

「この病気は世界でも400弱しか症例が無い珍しい病気ですが、そのうちの約200件は中国で確認されているのです。」

マーデルング病は飲酒歴のない人が発症することも稀にあるが、正確な原因は今のところわかっていないそうだ。
『The Sun』によると、主な原因として大量にアルコールを摂取することにより体が正常に脂肪を代謝できなくなることが関係しているのではないかと考えられているそうだ。

画像は『The Sun 2018年3月19日付「BOOZE BULGE Pensioner left ‘looking like the hulk’ after 30 YEARS of heavy drinking left him covered in fatty tumours」(IMAGE: ASIAWIRE)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)