映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『ラブ・アクチュアリー』(2003年)などに出演し、若い頃に売れっ子女優となったキーラ・ナイトレイ(33)。しかしその若さゆえに精神的に病んでしまい、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたと明かした。


18歳で『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)に出演し、2005年の映画『プライドと偏見』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、若くしてハリウッドの売れっ子女優へと駆け上がっていったキーラ・ナイトレイ。数々のヒット映画に出演していた2000年代を映画情報誌『ザ・ハリウッド・レポーター』のポッドキャストで「完全におかしかった」と振り返った。

「過去の実績だけを見れば素晴らしいでしょう。『ワォ、ヒットの後にまたヒットで、またヒット!』って。でも、現場で実際に聞く声は批判ばかりだった、本当に。それに、自分が何をしているのか分かっていなかったわ。」

「映画のレビューは私の外見ばかりを書き立てて、演技についての評価は散々だったから、ひどく傷ついたわ。
それでいろんな作品で次々とノミネートされるわけ。でも私がメディアのインタビューを受けると、人から言われるの。『みんなあなたのことをクソだって思っている』『ルックスにばかり集中してる』とか『批判ばかりを気にしすぎ』とかね。でも私は19歳だった。ネガティブなことしか聞こえなかったの。」

キーラは22歳で精神的に病んでしまい、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されて、1年間の休みをもらったそうだ。

「セラピーにのめり込んだの。
セラピストが言ったわ。『素晴らしいですね。私のもとにやってくる人は、他人が自分の話をしているとか、人に後をつけられているとかいう人ばかりです。実際にはそんなことはないのですがね。実際にそういうことが起こっているのはあなたが初めてですよ!』って。」

年齢を重ねて心の問題が改善され、ハッピーになっていったキーラ。

「自分自身を一番誇りに思っていることは、私の仕事、つまり女優として演じることを学んだことよ。
決して隠れて学んだのではなくて、それはみんなも知るところでしょう。どう演じるのか、何を求められているのかをしっかり表現できるようになったの。」

「でも、もっといいパフォーマンスをしたいわ。それがすぐできるようになるって言ってるわけじゃないのよ。ただ、私は学び続けたいし、もっと上へと自分を駆り立て続けたいの。今の私の状態はとてもいいわ。だって自分は何ができるかということにとても自信を持っているから。」

順風満帆に見えた成功の裏に、たくさんの葛藤を抱えてきたキーラ・ナイトレイ。
克服して強くなり自信に溢れるキーラは、一段と女優としての輝きを増しているようだ。なおキーラが出演するディズニー最新作『くるみ割り人形と秘密の王国』は、日本で11月30日に公開される。
(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー)