
南アフリカのハウテン州ツワネ市プレトリアに住むジュリエット・ルーさんは、北西州ブリッツ近くにあるキャンプ場を家族で訪れていた。その共同トイレにて用を足した5歳娘の体を持ち上げた直後、便器の中を見て叫んでしまった。
そこには、南アフリカ東部では最も一般的な猛毒ヘビとされる「モザンビークスピッティングコブラ」が顔を出していたのだ。撮影された動画には、トイレ上部から便器の中に入ったと推測されるコブラが長い舌を出して首を持ち上げており、叫び声を聞きつけて駆けつけたジュリエットさんの夫が、そのコブラを捕まえようとカーテンレールを手にして格闘している姿が映し出されている。
しかし先が2つに分かれたカーテンレールでコブラの頭を捕らえることはできず、コブラはパイプの中へと隠れてしまったようだ。成長すれば体長183cmほどになるというこのコブラは、神経細胞を刺激する猛毒を3メートル先まで飛ばすことができ、噛まれるとその毒は神経・筋接合部の神経伝達を攪乱し大きな腫れと組織の損傷を引き起こすことから、抗毒薬が投与されずにすぐに治療が行われない場合は、死に至るとされている。