NGT48の“もふちゃん”こと村雲颯香が7月18日、グループから卒業することを発表した。運営は公式サイトで6月4日に研究生の山崎美里衣が活動辞退、6月22日には研究生の高沢朋花と渡邉歩咲の活動辞退を報告している。
理由については明言されていないが、山口真帆が暴行を受けた事件を巡る一連の“NGT48問題”から家族と相談して決意したものと思われ、アイドルを夢見てNGT48に入った彼女たちがグループから離れなければならない心中を察すると胸が痛む。しかしながら早川麻依子劇場支配人から発信される内容は、敢えてその“NGT48問題”から目をそらしているようにさえ受け止められるのだ。

村雲颯香と言えば、山口真帆が卒業前に「私がこうして世間に発信してからも、寄り添ってくれたのは、玲奈と、りこと、もふでした」と明かした3人のなかで唯一グループに残っていたが、ついに卒業を決断した形だ。

彼女は卒業発表のなかで「今年に入ってから両親とも話し合った上で卒業を決意し、2月の下旬から支配人に相談をしていました。私はNGT48からの卒業と同時に芸能界を離れ、新しい夢に向かって進みます」と述べており、暴行事件の発覚からずっと悩んでいたことが分かる。

気になるのが「私たちメンバーはまたまだ未熟で至らない点も多くあります。
これまでの自分たちをどのように変えていかなくてはいけないのか、今日までメンバー同士でたくさん話し合ってきました。それぞれが自分自身を見つめなおし成長していけるよう、ここにいるNGT48の大事な仲間と一緒に、卒業の日までNGT48のこれからに繋がる活動に全力で取り組んでいきたいと思います」というところだ。

早川支配人はTwitterで5月26日、第三者委員会の調査について「報告書に出ている、具体的に名前が挙がった12人ですが…曖昧な話ばかり。処分しようにも全く証拠がありません」、「つながりを申告してきたメンバーもいました。DMを2回返信してしまったが私的に会った事はない…つい返信をしてしまった。そんな内容のものでした」とツイートしたうえで、「これから、運営の責任は責任として背負いながら、やるべきことはやります。
私は、メンバーやファンの皆様に迷惑行為をしている『厄介』と呼ばれているファンのことを、本当のファンだと思ってはおりません。メンバーやファンの方のためにしっかりと対処をしていきます」と決意を示していた。

そして7月2日には、NGT48オフィシャルサイトで公表された「運営の改善点」について「まずはこの改善をしっかり行い、再び新潟の皆様に愛されるように初心に戻りゼロから始めたいと考えております」と方向性を示した。

NGT48メンバーも早川支配人から説明を受けた方針に基づいて活動を続けていると思われ、村雲颯香が今回コメントしたようにメンバーで話し合い「それぞれが自分自身を見つめなおし成長していけるよう」頑張るしかないということなのだろう。

ただ、ファンの多くや世間の信頼を回復するには「山口真帆が暴行を受けた事件に関与したメンバーの真相」をはっきりさせること―これに尽きるのではないか。関与がなければそれを証明する必要があり、関与したメンバーがいるのであれば納得のいく対応をすべきだろう。


そのことを曖昧にしたまま活動を続けても「関与したメンバーは誰だ?」と疑心暗鬼なまま“アイドル”を応援できるものではない。何より「頑張ればいずれ分かってもらえる」という“勘違い”した方針により活動を続けるメンバーのメンタルが心配される。

折しも7月20日、吉本興業の“闇営業”問題を巡り宮迫博之と田村亮が会見を行った。2人が「とにかく事実だけを話したい」と何度も主張したのが印象的だったが、吉本興業の岡本社長がそれを受けて22日に会見を開くという。やはり「事実を明らかにする」ことで、ようやく次に進むことができるのではないか。

画像は『村雲颯香 FUKA MURAKUMO 2018年12月23日付Instagram「今日はサンタで握手会でした」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)