散歩中に愛犬が何者かに銃で撃たれるなど日本では考えにくいが、このほどイギリスで散歩中の飼い犬が散弾銃で撃たれ、命を奪われるという事件が発生した。撃った本人は「キツネと間違えた」と話したが、飼い主の男性は悲しみに暮れているようだ。
『The Sun』『Daily Star』などが伝えている。

英ダービーシャー州クリックに住むドム・ブラウンさん(Dom Brown、28)が飼っていた生後18か月になる愛犬のルビーは今月18日、シャーウッド・ドライブ付近を散歩中に散弾銃で撃たれて命を落とした。

その日の午後7時頃、ドムさんの弟ローリーさん(Rory、19)がルビーを連れて散歩に向かった。ローリーさんとルビーが散歩していたところは、多くの飼い主が犬の散歩に利用する場所でもあった。ところがルビーがローリーさんのもとから離れて藪の中に走って飛び込んだ瞬間、銃声が鳴り響いた。

急いでルビーのところへ向かうと、そこには黒いラブラドール・レトリバーを連れて散弾銃を持つ若者がおり、ローリーさんに対して「あなたの犬をキツネと間違えて撃ってしまったようだ」と謝罪したそうだ。


しかしローリーさんは若者と話す間もなくぐったりしているルビーを抱えて自宅に戻り、ドムさんと一緒に獣医のもとへ駆け込んだ。だが残念ながらルビーはそのまま息を引き取ってしまったという。ドムさんとローリーさんの悲しみは深く、ドムさんはFacebookに次のように綴った。

「まるで胸をえぐられるような思いで悲しみに暮れています。私達がどれだけの時間をルビーと一緒に過ごしたことか…。本当にルビーが中心の生活だったんです。
ルビーは散歩が大好きで、よくおもちゃで遊んでいました。私から見るとルビーはとても幸せな犬に見えました。」

「ルビーを撃った人には会いたくも、話もしたくない。その人が私達のためにできることは何もありません。私が毎朝、元気に起きて一日をスタートできたのもルビーがいたからこそです。私達家族の全てだったルビーは、もうここにはいないんです。」

ルビーのことを知った人からはお悔やみの言葉が寄せられるともに、「たとえキツネだとしても、そんな場所で撃ってはならないでしょ」「公共の場所で銃を発砲するなんて許されるべきではない」「その銃を持った奴は告発されるべきだ」といった、銃を発砲した若者に対して怒りの声が集まった。

またドムさんに続いて、ローリーさんも「ルビーは撃たれる理由などありませんでした。
ルビーは誰にも危害は加えていないし、誰かに迷惑をかけるようなこともしていませんでした。ただ遊んでいただけなんです。ルビーを撃った者は銃の扱いに慣れているようには見えませんでしたが、非常に危険で強力な武器を持っていたのです」と投稿した。

その後、ダービーシャー警察ではルビーを撃った若者の捜査に乗り出し、ドムさんのもとを訪ねてきたようだ。ドムさんのFacebookには19日に警察がルビーを撃った若者を特定したことが追記されていたが、逮捕には至っていないとのことだ。

画像は『Daily Star 2019年9月20日付「Dog owner furious after puppy shot dead on walk by lad mistaking it for a fox」(Image: Kennedy News and Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)