動物実験廃止を求める非営利組織「Cruelty Free International、以下CFI」とドイツの動物保護活動団体「Soko Tierschutz」が協力し、2018年12月から2019年3月に秘密裏に撮影された動物実験施設内部の様子がSNSで公開された。活動家が潜入調査を行ったのはノイ・ヴルムシュトルフ、ミエンブラ(Mienenbüttel)にある実験施設「Laboratory of Pharmacology and Toxicology、以下LPT」で、ビーグル犬、猿、猫、ウサギが実験に使用されていた。
CFIによると、LPTは家族経営で、製薬会社や農工業用化学物質などを扱う世界中の会社と契約し、薬剤を人間に投与する際の安全な量や期間、毒性的作用などの情報を提供している。実験には麻酔や鎮痛剤などが使われず、実験動物は嘔吐、内出血、呼吸困難、発熱、体重減少、昏睡、皮膚疾患、臓器不全などで苦しみ、ほとんどの場合は死に至るという。
潜入調査を行った活動家は2018年の秋にLPTに雇用され、4か月をかけて施設内の動物の様子を撮影しており「LPTの実験スタッフはほとんどが素人で、動物への扱いは非常に暴力的だった」と明かしている。