
先天性の顔面重複奇形を持つ‟デュオ”は2つの顔と鼻と口、そして4つの目を持っており、誕生後すぐに母ネコに拒絶された。哺乳瓶からミルクを飲まないデュオを心配した飼い主は、友人で獣医のラルフ・トランさんに連絡を取り、デュオを引き取ってもらうことにした。
引き取ってから4か月が経ち、これまで獣医としてできるだけのケアをしてきたラルフさんは、デュオについて次のように語っている。
「デュオのケアはとてもやりがいがあることですが、難しくもあります。デュオがやってきたばかりの頃は、チューブや注射器を使って食事を与えていました。最近になってようやく自分で餌を食べることができるようになりましたが、デュオの口は両方とも機能しているので、2つの口が餌を食べようとするのです。そのため餌が顔の中心にある目やおでこにべっとりとくっついてしまい、おでこの一部は禿げ上がってしまいました。体重は同じ月齢のネコに比べると半分ほどしかありません。」
「2つの口がニャンと鳴くタイミングも違います。鼻も両方とも機能しているのですが、真ん中の大きな目は見えておらず感染症の原因となるので、デュオがもう少し大きくなったら摘出手術が必要です。またデュオは呼吸器の感染症を起こしたため、そのための治療も必要でした。」