グラミー賞受賞歴を持つ英ウェールズ出身の歌手ダフィー(35)が、過去にレイプと監禁被害に遭っていたことを自身のインスタグラムで告白した。ダフィーは2011年から音楽活動を休止しており、被害による心の傷から立ち直るのに時間を要したことを伝えている。


英シンガーソングライターのダフィーは、2008年のシングル『マーシー(Mercy)』が英国シングルチャート1位を獲得。同年発表のデビューアルバム『ロックフェリー(Rockferry)』は英国をはじめとしたヨーロッパ各国などで1位を獲得した。2009年2月8日開催の第51回グラミー賞では、同アルバムが最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞。2009年のブリット・アワーズでは「最優秀ブリテッシュ・ブレイクスルー・アクト賞」「最優秀ブリテッシュ女性ソロ・アーティスト賞」「最優秀ブリテッシュ・アルバム賞」の3冠を達成した実力歌手だ。

2011年から音楽活動を休止していたダフィーが、現地時間2月25日に自身のインスタグラムで次のようなメッセージを投稿した。

「本当のことを言うわ。
私はもう大丈夫で、今は安全だということを信じて。私はレイプされ、薬物を飲まされて数日間監禁された。そしてこの通り生き抜いたけれど、回復するのに時間が必要だった。」

「簡単には説明できないけれど、これだけは言える。過去10年間何千日もの間、心に再び温かな日差しを感じるようにと頑張ってきた。そして太陽は今、まさに光り輝いているの。」

「みなさんは、私がなぜ悲しみを声にして表現しなかったのかと思うかも知れない。悲しい眼差しを見せたくなかった。
壊れた心を持つ私が、どうすれば心の底から歌えるのでしょうか。」

ダフィーは「心の傷はゆっくりと癒された」と明かし、「この事実を伝えるのになぜ今が適切な時期で、なぜこのように解放的に話せるのかは自分でも分からない」と加えている。

「多くの人は一体私に何が起こったのか、どこへ消えたのか、なぜそうなったのかと思われたでしょう。あるジャーナリストが努力して、なんとか私に連絡を取ってくれた。私は、彼にすべてを話した。彼はとても親身になってくれた。そして、ようやくすべてを打ち明けられたことに驚いたわ。」

メッセージの最後では「この行動が、私が自分のために静かな一歩を踏み出したことを尊重してください。
私の家族に対するプライバシーの侵害は決して望みません。このことを前向きな経験とするため、私をサポートして下さることを願います」と記している。

ダフィーは数週間後にインスタグラムで口頭でのインタビューを公開する予定で「できればファンからの質問にも答えたい」としている。フォロワーに対しては「長い間、皆さんがくれた優しさに、神聖な愛情と誠実な感謝の気持ちでいっぱいです。ずっと友達でいてくれてありがとう。愛を込めて。
ダフィー」と綴った。

コメントの発表後、SNSではダフィーへのサポートや励ましの声などが多数あがっている。

画像は『duffy 2020年2月25日付Instagram「You can only imagine the amount of times I thought about writing this.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)