茶畑が広がるのどかな中国の農村に、人気がないのを良いことに野生の象の群れが餌を求めて侵入した。そこで象達はトウモロコシが原材料のアルコール“コーン・ワイン(ウイスキー)”に手を出してしまったため、泥酔してしまったという。
『Mirror』『The Drinks Business』などが伝えている。

人々が新型コロナウイルスの影響で社会的距離をとる中、中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州の農村でも同様に外を歩く人が見られない状態だった。この村で今月11日に14頭の野生の象が現れ、その様子を撮影したと見られる写真がFacebookページ「Epicalyptic」に投稿されると、7万5千件以上もの「いいね!」が集まった。

投稿された内容によると、この象の群れは餌を求めてやってきたもようで、何頭かの象はコーン・ワインを見つけて好きなだけ飲んだようだ。彼らにとってそれは最高のご馳走だったようで、およそ30キログラムのトウモロコシを含むコーン・ワインを平らげてしまったという。

トウモロコシはウイスキーやバーボンの原料ともなるが、象が口にしたコーン・ワインもそれなりにアルコール度数があったのか、ほろ酔い状態で茶畑を歩きまわりその場で眠ってしまい、投稿された写真には2頭の象がお尻を合わせた状態で眠っている姿があった。


2頭はよほど幸せな時間を過ごしたのか、その表情はうっすらと微笑んでいるようにも見える。この写真を目にした人達からは次のような声が届いた。

「見てよ! 彼らのなんて幸せそうな顔!」
「はは(笑)暗い話が多い中でこんな面白い話を聞けて嬉しく思うよ。」
「象達は翌日にトウモロコシを盗み食いしたことを覚えてるかな?」
「目が覚めた時にはかなりの二日酔いを感じると思うよ。」

また中には「私達人間が地球上にいなくても、世界は素晴らしい状態でやっていけるのかもしれないね」という意見もあった。

ところが一部メディアでは象が酔って茶畑で眠ったという事実を否定しており、『Shanghaiist』では「地元当局はこの事実を否定した」と伝えている。また村人によると当時、象が民家にある自家製の蒸留酒の瓶をひっくり返したものの実際に飲んだのかどうかは分かっていないと話しており、ネットユーザーからも「フェイクではないか」との声があがった。

しかしながら猛威を振るう新型コロナウイルスのニュースが続く中で、今回の泥酔した象の写真は人々を笑顔にしたことは間違いないようだ。
ちなみに象だけでなく、他の野生動物もアルコールを含んだ果実を食べて酔ってしまうことがあるという。アフリカでは自然界の中で木から落ちた果実が自然発酵し、それを食べた動物達が酔ってしまうとのことだ。

画像は『Epicalyptic 2020年3月18日付Facebook「While humans carry out social distancing, a group of 14 elephants broke into a village in Yunan province, looking for corn and other food.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)