お笑いコンビTKOの木下隆行は、昨年秋に一部週刊誌で報じられた後輩芸人へのパワハラ疑惑を受け止めて活動を休止していた。年が明けて徐々に動き始めていたが、3月15日をもって松竹芸能を退所してからはフリーで芸能活動を行っており、相方の意向もあってTKOは継続するという。
その木下が4月3日にカジサック(キングコング梶原雄太)のYouTubeチャンネルで公開された動画に登場して「パワハラ騒動」の真相を語った。ところが今度はそこでの発言が思わぬ波紋を呼んでいるのだ。

TKO木下はパワハラ騒動の根幹とも言える後輩芸人に楽屋でペットボトルを投げつけた件について事実だと認め、「ものすごい悪いことをした」と反省したうえで状況を語った。

それは2018年6月、松竹の先輩芸人・よゐこ濱口優とタレント南明奈の結婚パーティーが行われ木下が参加した芸人たちから会費を徴収した。しかし濱口が先に代金を払ってくれていたので、徴収した8万円が浮いてしまい「じゃあこれで濱口さんにプレゼントを買おう」ということになり、木下は8万円を後輩芸人に預けた。参加した芸人たちは全員それを知っている。


ところが同年12月末に行われた松竹の忘年会ライブで、オジンオズボーンの篠宮暁が「木下さんのネタありますよ」「あの8万円どうなったんですか?」と振ったので木下がカチンときた。楽屋に戻ってから木下がペットボトルを投げつけたところ、たまたま篠宮の顔を直撃したという。

木下は動画でカジサックにそのいきさつを話すなか、「全員知ってるんですよ、8万円を後輩に預けたことを。なのに忘年会ライブで『木下さんちょろまかしたでしょ、あれ返してくださいよ!』っていうプロレスを…」と表現したのである。

3日にネットニュースで「TKO木下“ペットボトル投げつけ騒動”の真実語る」と報じられた記事でも「『あの8万円どうなったんですか?』は篠宮による“プロレス”だったという」と書かれていた。

それに対してプロレスリング・ノアに所属するプロレスラー・丸藤正道が5日、Twitterで「この『プロレス』ってどういう意味? 全く理解不能。
どこに‘プロフェッショナル’の‘レスリング’があるわけ?」「こっちは‘プロレス’守るために必死にやってんだよ」と指摘したのだ。

ちなみにTKO木下は5日放送のフジテレビ系ワイドナショー』に出演してパワハラ騒動について「事実です」と認めたが、芸能リポーターの長谷川まさ子から「違うことは違うとちゃんと話すべき」と諭されて預かったお金について補足した。

彼は浮いた8万円でドローンを買って濱口にプレゼントしたことを話すと、「結果はそうですが、やっぱりその…プロレス…篠宮くんが言うてくれた。そこは僕が拾わないとアカンことやし…」とやはりその言葉を用いていた。

「お決まりのやりとり」「申し合わせたやりとり」との意味で「プロレス」というワードを用いられては、プロレスラーの丸藤正道が「こっちは必死にやってんだよ」と憤るのも無理はない。ただそのような意味合いでタレントが「プロレス」という言葉を用いたり、ネット上でも使われているのをたまに見かける。
TKO木下もその風潮に影響されて悪気もなく使ったのだろう。

画像は『丸藤 正道 marufuji 2020年3月22日付Instagram「本日も沢山のご来場、そしてウィルス感染予防対策にご協力頂き、誠にありがとうございました」』『木下 隆行 2020年3月31日付Instagram「最初に、昨今のコロナウィルスの流行によりお亡くなりになられました皆様のご冥福を心よりお祈り致します。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)