7月1日で65歳の誕生日を迎える明石家さんまに、ラジオ番組内で随分早い誕生日プレゼントを渡した村上ショージ。スーパーで売っている酒のつまみにもなる米菓子の袋をゴソゴソと取り出し、師匠へのプレゼントといえどお金がかけられない現状を訴えた。
吉本の芸人は来月から無収入か、僅かなギャラしか入らない者が大半だと言い、芸歴が長い村上も同じなのだ。

明石家さんまの誕生日は1か月半ほど先なのに、「お金があるうちに買っておかないと」と焦った村上ショージ。スーパーを2軒ほど回って買ってきたという袋菓子を、16日放送のラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)内で手渡した。さんまは「誕生日祝いでこれ? あられセット?」と困惑していたが、「コロナで金が無くなるから…」と村上が説明すると「あぁ、そうか。来月から吉本芸人大変だもんな」と理解を示した。

吉本興業からのギャラは今でも2か月遅れで振り込まれるため、村上の6月の収入はこの『ヤングタウン土曜日』の分だけで、交通費差し引くと“赤字”だとこぼす。
吉本直営劇場の公演のほか、同社主催の興行やイベントも3月2日から開催中止となっており、テレビ番組で複数のレギュラーを抱える売れっ子以外の芸人は、来月から相当苦しい経済状況になると見られている。

ハイヒールのリンゴによると、このギャラが2か月遅れで振り込まれる吉本独自のシステムは、バブルの金利が高い時代に銀行出身の役員が「こんなにタレントに払うんだったら、2か月プールしたらそのぶん利子がとれる」と提案し、それが現在でも続いているという。しかも「2か月遅れの振り込みでは困る」と抗議した芸人に、会社側は「では無利子で、2か月間お金を“貸します”」と回答してにべも無かったらしい。

そんな吉本興業だが、予定していた舞台のギャラの補填をするなど舞台の仕事が無くなった芸人には手を差し伸べているという。またダウンタウンの松本人志は「吉本の後輩芸人に無利子・無担保を自腹で100万円まで貸し付ける」と救済に乗り出した。それでも6000人はいるという吉本に所属する芸人らの多くは、6月からの生活がますます苦しくなりそうである。

(TechinsightJapan編集部 みやび)