最も面白い女性お笑い芸人を決めるコンテスト『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)で、ピン芸人の吉住(よしずみ)が4代目女王に輝いた。彼女が所属するプロダクション人力舎は、今年6月に発覚した渡部建アンジャッシュ)の不倫スキャンダルに振り回されたこともあり、事務所にとって久々の明るい話題だったことだろう。


遡ること、2020年4月に放送された『ゴッドタン』(テレビ東京)の「事務所対抗ゴシップニュース」で“今一番若手がヤバイのは人力舎”という話題が出ていた。お笑い芸人の“第7世代”ブームで、テレビ局も各事務所の若手芸人を起用する番組が昨年からぐんと増えている。しかし人力舎に声をかけてもここ5年くらいピン芸人の岡野陽一(39)しか出て来ず、お笑いコンビ・鬼越トマホークの坂井良多(34)が「若手が育ってなさすぎる」と指摘。これには同番組のレギュラーで人力舎所属・おぎやはぎの小木博明(49)も「そうなんだよー、いないんだよ」と真面目な顔で答えたものである。この放送から約2か月後、『週刊文春』で渡部建の多目的トイレでの不貞行為が報じられて世間が騒然となった。

12月14日放送の『THE W』で4代目女王に輝いた吉住は現在31歳、2015年に女性2人組のコンビとしてデビューし、現在は主に一人コントのピン芸人として活動している。地道なライブ活動でコントの腕を磨き、2018年の同大会では初出場ながら決勝に進んだ実力派だ。結果発表後の舞台上で「(自分は)こんな明るい所にいられる人間じゃないんですよ」と困ったような表情を見せた吉住だが、諸手を挙げて喜んだのは所属事務所の人力舎ではないだろうか。

思い起こせば2016年1月、タレントのベッキーが『週刊文春』に不倫をスクープされ一時休業に入ったが、復帰した今も『世界の果てまでイッテQ!』などの人気番組に出演していない。2015年まで女性タレントの年間テレビ番組出演本数でトップ10入りしていたベッキーは所属するサンミュージックの稼ぎ頭でもあったことから、彼女の休業は同事務所に大きな打撃を与えたのだ。そこに彗星の如く現れたのが、2015年の『M-1グランプリ』に結成3年目で初めて決勝進出したお笑いコンビ・メイプル超合金だ。もちろんメイプル超合金だけではベッキーの稼ぎには及ばなかったものの、2016年の2人はテレビ番組収録のほか土、日は地方営業とフル回転だった。
なによりメイプル超合金の活躍が、サンミュージックに明るい話題を提供したのは間違いない。


渡部建が12月3日に突然行った記者会見も起死回生とはならず、現場管理能力の欠如まで指摘される事態になり、重い空気のまま2021年を迎えようとしていた人力舎。そこに現れた吉住という金の卵に、いやがうえにも期待が高まるであろう。ライブでコツコツ頑張ってきた吉住を、どうか上手く育てて欲しいと願うばかりだ。

画像1、3枚目は『吉住 2018年5月16日付Instagram「新しい宣材写真撮影してきました。」』『THEW 女芸人No.1決定戦【公式】 2020年12月14日付Twitter「#THE_W 女芸人No.1決定戦 優勝は #吉住」』のスクリーショット
(TechinsightJapan編集部 みやび)
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