オーストラリア西部の海で、ボートに乗ったラブラドール・レトリバーがジンベイザメに優しくキスする様子がダイビング中の飼い主の女性によって捉えられた。動画は『DogTime』『The Mirror』などが報じて拡散しており、「なんて素敵なの!」「心がとけそう」といった声があがっている。


ダイビングインストラクターのジェイド・パーセルさん(Jade Pursell、28)は先月23日、友人とともに豪西部にあるニンガルー・リーフでダイビング中、体長約6.7メートル(22フィート)のジンベイザメに遭遇した。

ジェイドさんはたびたび、メスのラブラドール・レトリバー“セイラー(Sailor、8)”を海に連れ出すそうで、その日も愛犬はボートに乗ってジェイドさんを見守っていた。

そしてしばらくすると、大きなジンベイザメがゆっくりとボートに接近。ジェイドさんのカメラは、ジンベイザメとそれを見つめるセイラーを追った。

当時の動画では、ジンベイザメに気づいたセイラーがボートから顔を突き出し、興味津々で水面を見つめている。セイラーは身を乗り出しており、大きなジンベイザメがボートのすぐそばまで来るとさらに近づいて優しくキスした。


これを見ていたジェイドさんは「オーマイガー」と驚きの声をあげており、のちのインタビューでこのように振り返った。

「セイラーにはジンベイザメに触れないようにって言ったのに、双方とも聞く耳を持たなかったわ。でもセイラーのキスを見た時はとても嬉しくて、喜びでいっぱいだった。動物って本当に素晴らしいわ!」

「セイラーがジンベイザメに遭遇したのは初めてなの。いつかは…とは思っていたけど、想像していたよりもずっと素敵で最高だった。正直なところ、最初はセイラーがジンベイザメの上に飛び乗るのではないかと心配だったの。」

「でも2頭の純な触れ合いを見ることができて私はとてもラッキーだった。
セイラーはきっと、ジンベイザメにキスした世界で唯一の犬でしょうね。そう考えると本当に感慨深いわ!」

ジェイドさんは当初、ジンベイザメがボートに近づいてきたのは友人が海に飛び込んだ時の泡に魅了されたからだと思ったそうだが、水面から顔を出したのには理由があると考えるようになったという。

「今思えば、ジンベイザメはボートにセイラーが乗っているのを知っていたんだと思う。興奮したセイラーが出すキイキイした音に気がついたのか、それともセイラーの存在を感知したのかはわからないけど、2頭は見つめ合ってキスをしたのよ!」

なおジェイドさんは今月8日に当時の動画をSNSに投稿しており、「これは素敵。なんだか涙が出てきた」「心がとけそう」「動物は最高!」「私もセイラーになってみたい」「いいね!」「こんな休日の過ごし方をしてみたい」といったコメントがあがっている。


ちなみにジンベイザメは、成長すると最大で10~12メートルにもなる世界最大の魚類(サメの仲間)で、主にプランクトンや小型の甲殻類などを食べる。
性格はおとなしく、長さ約260キロものサンゴ礁があるニンガルー・リーフではジンベイザメと一緒に泳ぐツアーもあるという。



画像は『The Mirror 2021年10月20日付「Labrador kisses massive whale shark on the nose during adorable meeting」(Image: @jadepursell_/Kennedy News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)