歌舞伎俳優・市川海老蔵(44)が23日、娘の市川ぼたん(10)、息子の堀越勸玄(8)とともに、伊藤園「わたしの街の未来の桜」プロジェクトの記念植樹に出席した。親子3人で仲睦まじくも真剣な植樹の様子が見られたが、海老蔵は心の中で引っかかったことがあったという。


東京都内の桜の名所である「大本山 増上寺」にて、子どもたちと植樹を行った市川海老蔵。「私と娘・ぼたん、せがれ・勸玄をお招きいただきまして、本当にありがとうございます」とお礼を述べた海老蔵は、柄に紅白のリボンが巻かれた金色のスコップを手に真剣な表情で力強く桜の木の根本に土を盛っていく。ぼたんと勸玄もスコップを手に一生懸命だったが、植樹が終わると笑顔を見せた。


この植樹で、伊藤園が2019年から行っている全国47都道府県各地の桜の植樹・保全を行う「わたしの街の未来の桜」プロジェクトの植樹の数が1000本に到達。海老蔵は「本日1000本目を植えるという大役を任されて光栄でございます。一粒万倍日ということもございまして、1000本目の桜でありますが、それがさらに万倍となって、一千万本の桜が植樹できるような活動になっていったら、世の中がより明るくなっていくのではないかと思います」と願いを込めた。



増上寺の執事長から「せっかくですから、ぼたん桜、勸玄桜と名付けていいと思っております」と提案があり、歌舞伎座も近くよく増上寺を散策するという海老蔵は「まさかここに娘のぼたん桜、せがれの勸玄桜、というような名前で桜を植えられる日が来るとは夢にも思っておりませんでした。本当に幸せでございます」と嬉しそうだった。

しかし囲み取材では「なんで海老蔵桜じゃないんだ」と内心思っていたと告白して笑いを誘った海老蔵。「ぼたん桜、勸玄桜と名付けられて『いい』と思いましたが、『ちょっと待って…』と。なんでそうなんだろう? 海老蔵桜じゃないんだ。ちょっとそこが引っかかってました」と打ち明けると「今、心の声なんで。
あまり大きな声で言えないですけど…」と続けた。記者からぼたんと勸玄の成長とともに木が大きくなっていくことに触れられると、海老蔵も「(ぼたん桜、勸玄桜と名付けたのは)そういうことが言いたかったんでしょうね」と頷いた。そして「ぼたん桜、勸玄桜であって、海老蔵桜は無いです」と潔く認めた。

そんな海老蔵はぼたんと勸玄と新作歌舞伎『プペル~天明の護美人間~』(新橋演舞場)に出演していたが、舞台関係者が新型コロナウイルス陽性になったため、19日と20日が公演中止に。ぼたんと勸玄は日替わりで出演していたが、19日はぼたん、20日は勸玄の千穐楽だった。これに海老蔵は「落ち込んでましたよ。
各々の千穐楽だったので」と子どもたちの様子を明かした。2人とも千穐楽に「こうしたい」という思いが強かったそうで、その後ずっと落ち込んでいたが、「今日ようやく動き出しましたね」とこの植樹が良いきっかけになったようだ。それでも海老蔵は「しょうがないですね。自分の思い通りにならないことを学ぶというのもひとつの経験として良いことかなと思います」と父親の顔になった。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)