俳優ウィル・スミス(53)が、第94回アカデミー賞授賞式のステージでプレゼンターのクリス・ロック(57)を平手打ちしたことを受け、米映画芸術科学アカデミーの会員を辞任した。ウィルは声明文で「許し難いことだった」「二度と暴力が理性に勝らないよう努力する」と猛省の意を表している。


ウィル・スミスは現地時間3月27日に米ハリウッドのドルビー・シアターで開催したアカデミー賞受賞式の壇上で、妻で女優のジェイダ・ピンケット=スミス(50)のヘアスタイルをジョークにしたコメディアンのクリス・ロックを平手打ちした

これを受けウィルは4月1日、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)会員の辞任届を提出。アカデミーがこれを受理した。

同日にウィルは声明文を発表し、式典で平手打ち騒動を起こしたことは「衝撃的で痛々しく、許し難いことだった」と述べ、謝罪の言葉を綴った。

「私が傷付けた人々のリストは長い。クリスと彼の家族、私の親しい友人達や愛する人々、式典での出席者や自宅で見ていた世界中の視聴者が含まれます。」

さらに「アカデミーの信頼を裏切りました。
他の候補者や受賞者達から、彼らの素晴らしい仕事を称え、祝福される機会を奪ってしまった。胸が張り裂ける思いです」と吐露し、同団体から退く決意を伝えた。

「そのため私は映画芸術科学アカデミーの会員を辞任し、理事会が適切と考えるいかなる結果も受け入れるつもりです。」

そして最後に「私は二度と暴力が理性に勝ることを許さないよう、努力することを約束します」と締めくくった。

アカデミー会長のデヴィッド・ルービン氏はウィルの辞任届が受理されたことを確認し、声明文で「我々は4月18日に予定している次の理事会に先立ち、アカデミーの行動基準違反に対するスミスの懲戒手続きを進めるつもりです」と説明した。

アカデミーによる懲戒処分は、会員資格停止や除名の他、条例と行動規範で同意されているその他の制裁が含まれるという。

自ら辞任届を提出したウィルは、毎年オスカーにノミネートされる映画や出演者に対する投票権を失うものの、彼の作品自体は今後もアカデミー賞候補や検討の対象となる。


アカデミーはこれまでに、式典の資料となる新作映画のコピーを他人と共有し著作権侵害で起訴された俳優カーマイン・カリディ、セクハラ疑惑で有罪判決を受けた元大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン、未成年に対する性的犯罪容疑で有罪判決を受けたロマン・ポランスキー監督、過去の性的暴行で起訴された俳優ビル・コスビーなどの会員資格をはく奪し、同団体から追放している。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)