イギリスの遊園地で今月11日、絶叫系アトラクションの近くに男児が近づいてしまい、衝突しそうになる出来事が発生した。当時の様子を捉えた映像には危険なことに気がついていない男児が、振り子のように勢いよく動くアトラクションのすぐ隣で無邪気に遊んでいる様子が映っていた。
周囲にいた人々からは悲鳴があがったが、勇気ある男性が走り寄って男児を無事に救出したという。『Metro』などが伝えている。

鳥肌が立つ動画が撮影されたのは今月11日午後3時頃、英チェシャー州ウォリントンにある遊園地「Gulliver’s World Theme Park Resort」の絶叫系アトラクション「パイレーツ・シップ(Pirate Ship)」のエリアだった。ボート型のアトラクションが振り子のように勢いよく揺れる中、その真下にある立ち入り禁止エリアに幼い男児が1人で入り込んでしまったのだ。

海賊船型のこのアトラクションは日本で言う「バイキング」と同じだが、周りには柵が設置されており通常はゲストが入れないようになっている。しかし動画には柵の内側にある大砲の上に男児が登り、アトラクションが動く様子を眺めていた。

近くにいた目撃者は男児の注意を引いてアトラクションから遠ざけようとしているのか声をかけているが、男児は動くパイレーツ・シップに近づいてしまい周囲の人々が悲鳴をあげているのが聞こえる。

この動画は我が子と一緒に列に並んでいたアンディ・ムーアさん(Andy Moore)により撮影されたもので、男児に向かって「そこでジッとしているんだ!」とアンディさんが叫ぶ声も確認できる。アトラクションの左側にいる赤いシャツを着たスタッフらしき人も、突然のことに困惑している様子だ。そして見かねたゲストの男性の1人が柵を乗り越えて男児に走り寄り、男児を抱えて柵の外に出て事なきを得た。

アンディさんは当時の様子を次のように明かしている。

「子どもと一緒に並んでいて乗り物の写真を撮っていた時に、この男児が柵を登って乗り物に走って近づいていくのを見たんです。
乗り物がフルスイングで動く中、男児はしばらく大砲で遊んでいました。スタッフは最初、男児の姿が見えていなかったようで、列に並んでいた人たちだけが目撃していましたね。」

「この男児の両親の姿は見当たらず、スタッフが周囲の叫び声を聞いて事態に気付き、すぐに乗り物を停止させました。男児は危険性に気付かずに動く乗り物に近づいていたようで、反対側にいたゲストの男性が柵を飛び越えて男児を抱えてくれたのです。私は自分の子どもを1人にすることはできなかったので助けに行くことができませんでした。幸いにもケガはありませんでしたが、幼い子が簡単に柵を登って立ち入り禁止のエリアに入れてしまうのは大きな問題ですし、もっとひどい事態になっていたかもしれません。」

男児の年齢やその後両親が現れたのかどうかについての詳細は報道されていないが、同遊園地のリゾート・ディレクターであるクレイグ・クルーズさん(Craig Clewes)は「私たちは今回の出来事について認識しており、スタッフは安全対策と報告手順に従って迅速に対応しました」とコメントを発表している。



画像は『Metro 2022年7月13日付「Swinging pirate ship nearly hits boy in ‘restricted zone’ at Gulliver’s World」(Picture: MEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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