車内でノリノリにミュージカルソングを歌う11歳男児の動画がSNSに投稿されて拡散し、「未来のブロードウェイスター」と注目を集めている。男児の家族にはある航空会社からニューヨークでのブロードウェイ・ミュージカル鑑賞の招待状まで届いており、一家はあまりの反響の大きさに驚愕しているという。
ブロードウェイ公演などを扱う演劇・舞台雑誌『Palybill』などが伝えた。

米カリフォルニア州オレンジ郡に住む3児の母サマンサ・ソフィアさん(Samantha Sophia)が現地時間7日、TikTokに投稿した息子ネイサン・ブロックストン君(Nathan Broxton、11)の動画が大きな反響を呼んでいる。

動画は、ネイサン君が車の中でミュージカル『マチルダ』の楽曲「ノーティ(Naughty)」を感情を込めて歌っているもので、サマンサさんは「これをミュージカル『マチルダ』のネイサンのオーディションと呼ぶことにしよう」と言葉を添えている。

楽しそうに歌うネイサン君を撮影しているのは助手席に座るサマンサさんと思われ、車には運転手の父、そのすぐ後ろにネイサン君、そして3列目には女きょうだいが座っている。

そして35秒過ぎ、ネイサン君の父が曲を止め、それまでノリノリだった息子に「それだけ歌詞を暗記できるなら、算数の公式が覚えられないなんて、今後一切言わないでくれ! 掛け算も割り算もだ…」と冗談交じりで話しかけ、サマンサさんが「なんで一番盛り上がっているところで曲を止めちゃうの?」と爆笑している。ネイサン君は固まっているが、再び曲が始まるとすぐさま歌い出し、身振り手振りを交えながら最後までパワフルに歌い切った。

そんな息子をサマンサさんは「アーティスト」と呼んで絶賛、父も息子の才能を認めつつ、「極めることが必要なのは算数なんだよな」とポツリと呟いた。


なおこの動画はTikTokだけでなくTwitterやInstagramなどでもシェアされ、舞台『シカゴ』でトニー賞ミュージカル部門の主演女優賞を受賞したことがあるビビ・ニューワースなどが絶賛して拡散した。また米航空会社「デルタ航空」が「初めてのブロードウェイ・ミュージカルをニューヨークで味わってもらいたい」と家族全員を招待。いつ、どの舞台を鑑賞するかは決まっていないものの、一家はその日が来るのを心待ちにしているという。

さらに米劇作家ジェレミー・O・ハリスがネイサン君に「どのミュージカル? 僕も君が観たい舞台のチケットを取るよ」とツイートしたり、映画『ウエスト・サイド・ストーリー』の主役を務めた女優兼歌手のレイチェル・ゼグラー、ミュージカル『ハミルトン』で知られる俳優兼歌手のレスリー・オドム・Jrといった錚々たるメンバーがSNSで次々と反応し、ネイサン君を「未来のブロードウェイスター」と称賛した。

ちなみにネイサン君は、あまりの大きな反響に「恐れ多いこと。
とても光栄に思っているよ」と明かすも、サマンサさんが「みんなが『あなたは舞台で活躍すべきだ』と言っているわ」と告げると、「僕もそう思う!」と迷うことなく答えていた。ネイサン君は今年の抱負について「ミュージカルの歌やダンスのレッスンに力を入れていきたい」と語っており、さらにパワーアップしたネイサン君をブロードウェイの舞台で見られる日も、そう遠くはないかもしれない。



画像は『Samantha Sophia 2023年1月7日付TikTok「Let’s just call this Nathan’s audition for Matilda the Musical!」、2023年1月10日付TikTok「Shared with permission from Nathan.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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