粕谷秀樹のメッタ斬り 037
3人の高給取りは最後の売り時
お祓いでもした方がいいんじゃないか──。
アーセナルに厄介事が続いている。
31節のサウサンプトン戦でようやく10勝目。昨シーズンより15試合も遅い。
ピッチの外でもギクシャクしている。新型コロナウイルスの影響で財務状況が悪化したため、クラブと多くの選手は週給12・5パーセント減で状況の改善を図ろうとしていたってこと、知っているよね? ところがメスト・エジル、アレクサンドル・ラカゼット、ピエール・エメリク・オバメヤンは、「冗談じゃないよ」とクラブ側の要求を突っぱねたわけさ。
だれだっておカネは欲しいけれど、いまは非常時じゃん。いつもどおりってわけにはいかないし、この3人は高給取りでしょ。
はい、売っちゃいましょう。
エジルとオバメヤンは30代、ラカゼットも29歳。絶好のタイミングを逸したとはいえ、この夏が最後の売り時だ。エジルはともかく、ほかのふたりはエージェントを通じて移籍をほのめかしているのだから、無理して引き留める必要はない。
タイトルから遠ざかるけれど……
大きな大きな転換期を迎えているいま、保身に走りがちなベテランはカットしちゃおう。そして今後2~3年をスパンとし、野心に満ちあふれたヤングガンズを軸に据えるべきなんじゃないかな。
少しの間、チャンピオンズリーグの出場権やタイトルやからは遠ざかるかもしれないけれど、改革には痛みが伴うっていうじゃない。
それから補強部門の担当者も見直さなくちゃ。
補強部門の責任者であるにもかかわらず、ラウール・サンジェイもなにもしていない。アルテタ監督がマジでかわいそうだ。
文/粕谷秀樹
スポーツジャーナリスト。特にプレミアリーグ関連情報には精通している。試合中継やテレビ番組での解説者としてもお馴染みで、独特の視点で繰り出される選手、チームへの評価と切れ味鋭い意見は特筆ものである。
●最新情報をtwitterで見よう!
twitterアカウント
https://twitter.com/theWORLD_JPN/