ラトクリフ卿の決断はいかに Photo/Getty Images
会員に意見を求めるとも
サー・ジム・ラトクリフ主導のもと、新スタジアムの設立計画を進めているといわれるマンチェスター・ユナイテッド。現本拠地のオールド・トラッフォードは老朽化が進んでおり、取り壊すのか改修するのか議論が行われていた。
同紙は、ある情報筋によれば、現スタジアムを女子チームやアカデミーチームのために縮小して使うというのは実質的に別のスタジアムプロジェクトに等しく、さらに数億ポンドの費用が見込まれることから実現の可能性は低いという情報を入手したと報じている。
観客席の規模を3万人程度に減らすという計画だったが、これでも多すぎるようだ。女子チームは土曜日にウェストハムをホームに迎えてFA女子スーパーリーグの開幕戦を戦うが、チケットの売り上げは芳しくなく、スタンドは1つしか開かないのだという。
また、現スタジアムには1958年の痛ましい航空事故を忘れないように設置されたミュンヘン時計、サー・ボビー・チャールトンらレジェンドの像、かつての名手たちが使っていたトンネルなどが残されており、それがユナイテッドファンにとっての大きな感傷的価値を生み出しているが、元ユナイテッドのガリー・ネビル氏は『The Athletic』にて、感傷的な議論にこだわりすぎても意味がないと語っている。
「スタンドのほとんどは1993年から2005年の間に建てられたものだ。100年前のものを残すわけではない。何を保存するというのだろう。彫像や、ミュンヘンの時計やトンネルは残さねばならない。オールド・トラッフォードがどんなものになるにせよ、それらはその一部でなくてはならない。ピッチの位置が一部のファンにとって重要なことは理解している。しかし私は日曜日のトッテナム対アーセナルを観戦した。
彫像などの遺産はなんらかの形で保存される計画のようだが、現スタジアムは取り壊される可能性が高くなってきたという。ユナイテッドはシーズンチケットホルダーや会員に向けて電子メールでアンケートを送り、意見を求めるというが、ユナイテッドの象徴だった巨大スタジアムは消えてしまうのだろうか。