
セクハラにパワハラは既に言葉として定着しているが、最近はアルハラやモラハラなど次々に新しいハラスメントが生まれている。しかし、次から次に新しいハラスメントが生まれるたびにテレビ業界への締め付けはさらに厳しくなり、特に従来からあるセクハラやパワハラに認定されるハードルがだいぶ低くなっているという。
ハラスメントが世の中で浸透する中、テレビ業界では何が起こっているのか。
「今の時代は何でもかんでもセクハラやパワハラと言われる世の中です。特にパワハラに関しては上司が部下を叱っただけでも認定されることがあり、どこの業界もこうしたハラスメント社会に飽き飽きしています。無論、許されない言動もあるのは事実ですが、正直今は行き過ぎています。その影響がテレビ業界にも出てきていて、番組内容にまで波及しています」(テレビ局スタッフ)
セクハラやパワハラの是非はともかくとして、テレビ業界への影響とは何なのか。
「クレーム内容が、『あれはセクハラだ』とか『あれはパワハラに該当する』などという内容が多くなっています。ただの苦情ではなくパワハラやセクハラという単語を使われてしまうと局の上層部も怖がるので、対処しなければならないんですが、ただでさえ規制が厳しい今の時代にさらにクビを締められている状態です」(同)
具体的にはどのような苦情がくるのだろう。
「たとえばバラエティ番組で芸人同士がキスするシーンがあります。男性芸人同士がキスしたり、ときには女性芸人がキスすることもあります。また笑いになるために女性の胸を凝視するようなシーンもありますが、こうしたシーンなどがセクハラと言われ、だんだんと放送ができなくなっているんです」(同)