クレーム10件あれば即罪に放送禁止! 業界人に聞いた、言ってはいけない、タブー用語・シーン!!

クレーム10件あれば即罪に放送禁止! 業界人に聞いた、言ってはいけない、タブー用語・シーン!!

 生放送の番組で時折、「先ほど、不適切な発言がありました」などと謝罪するシーンがある。明らかに不適切な発言、つまりは放送に相応しくない言葉を使っていた場合には理解できるが、最近は一体どの発言に対する謝罪なのかと疑問に思うこともある。

 このあたりの疑問を業界人にぶつけてみたところ、我々視聴者が知らない放送禁止用語が山のようにあることがわかった。

「そもそも放送業界に放送禁止用語と呼ばれるものはありません。表現の自由の考え方が前提にあるので、法律上は何も規制がないのです。しかし、その言葉を使うとクレームがたくさん来る、もしくは特定の団体などから激しい抗議が来ると言われている"放送注意用語"や"放送自粛用語"があります。どちらも内容は同じですが、その名の通りに放送内で使用する際には注意しておくべき言葉で、放送局が独自にまとめています。これは、あくまでも注意しろ、自粛しろというレベルのもので、クレームを恐れないのであれば放送内で言ってしまっても問題はないのですが、クレームが多くて喜ぶ局員などいませんから誰もが使いません。この自主規制が放送禁止用語として認知されているのです」(テレビ番組放送作家)

 放送禁止ではなく、放送上注意しなければならない言葉があることは理解できた。では、その言葉には一体どのようなものがあるのか。元アナウンサーが教えてくれた。

「たとえば、女性器の名称であったり、『キチガイ』『低脳』『知恵遅れ』などは一発アウトのワードです。また、昔は多く使われていた言葉でも今では差別用語になるため、『びっこ』『つんぼ』『こじき』『浮浪者』『ルンペン』『黒人』などもNGです。このあたりは今時、放送内で使う人はいないと思いますが、基本的に人間を差別する用語は全てNGと考えておけばいいと思います」(元テレビ局アナウンサー)

 確かに肌の色などを差別する用語は排除するべきかもしれないが、これらの放送注意用語が増えているのは本当なのか。

「ほぼ毎週のように増えていると言っても過言ではありませんね。十数年前から『八百屋』『魚屋』『肉屋』などには全て『さん』を付けなければいけなくなっています。また、『障害』もNGで『ハンデ』と言いますし、色鉛筆などにある『肌色』は人種によって肌の色が異なることから『ペールオレンジ』と表現します。さらに、女性のことを『女』と言ってはいけません。犯罪者の場合には女と言ってもいいのですが、それ以外は全て『女性』で統一です。ちなみに男性は『男』で問題ありません。さらに最近のもので言えば、両親が国際結婚をしている場合にその子供を『ハーフ』と表現していましたが、これも今はNGになっていて、『ダブル』と言わなければいけません。とにかく言ってはいけない言葉が多すぎて、若いスタッフは覚えきれないと悲鳴をあげていますよ」(同・元テレビ局アナウンサー)

 時代の変化があるとはいえ、何故ここまで言ってはいけない言葉が増えているのか。番組制作現場のスタッフが答えてくれた。

「そもそもは差別用語を排除していたわけですが、今ではクレームがあればどんな類の言葉でも言うか言わないか判断を設けます。クレームが10件くれば即座に放送禁止ですよ」(テレビ番組制作スタッフ)

 10件もクレームがくれば、やはりそれは問題がある言葉という意味ではないのだろうか。

「確かに電話が10件あれば自粛すべきですが、今はクレームがメールで届く時代です。電話の場合には余程怒らないと掛けてこないでしょうが、メールの場合には気楽な気持ちで送ることもあります。そのため、電話とメールではクレームを入れる際の温度が違うのです。しかし、テレビ局はあくまでも件数だけをカウントしていて、以前と同じように10件を超えたら放送禁止にしてしまうので、言えない言葉がどんどん増えていくんですよ。あまりにも多いので、逆に言える言葉をリスト化してほしいという声もありますよ」(テレビ番組制作スタッフ)

 ここまで増えてしまっては苦労も多いのだろうが、この風潮は今後も変わる気配がないという。さらに、クレームのおかげで言葉以外の部分にも規制は波及しているという。

「警察24時のドキュメンタリーで警察官が走行中にシートベルトを付けていないシーンがあったんですが、ここにもクレームが入りました。それ以降はテロップで"警察官は緊急走行中はシートベルトをしなくても良いことになっている"と表記するようになりました。また、これが原因で車の走行シーンでは全ての出演者のシートベルト着用が絶対になりました。そのため、ドラマ制作の現場は困っていますよ。なにせ逃げる犯罪者がタクシーに乗って、まずはシートベルトを付けなくてはいけないわけですから」(テレビ制作会社スタッフ)

 たしかに、犯罪者にシートベルトは似合わない気がする。しかし、現場ではこんな意見まであったというから驚きだ。

「熱湯風呂にもクレームが入ったことがあります。テロップで『実際は熱くありません』と入れるか熱湯風呂をやらないかで揉めて、結局は今まで通りやることになったんですが、さすがにそこまで規制するのかと驚きましたよ」(同・テレビ制作会社スタッフ)

 もちろん、今はテレビ局だけに限らず、全ての企業がコンプライアンスの順守を求められている時代なので仕方ない部分もあるように思えるが、その一方では人のことを考えていない習慣も健在のようだ。

「お天気カメラの映像は紛れもなく生中継なんですけど、歩いている人の顔までアップにしてしまって平気なのかなって思います。中には不倫しているカップルもいるかもしれないわけで、奥さんに出張って嘘をついて渋谷などにいたら大問題ですよね。今は路上インタビューでも全員に出演承諾書にサインしてもらっているんですが、それに比べたらあのお天気カメラはいつかトラブルになりそうな気がしていますよ」(テレビ番組放送作家)

 まだまだ規制が必要な部分もあるのかもしれないが、あまりに規制が進めば何もできなくなってしまう。テレビが面白くなくなったと言われて久しいが、そこには視聴者からのクレームが大きく関わっているようだ。メールでクレームを入れる前に考えたほうがいいのかもしれない。
(文=吉沢ひかる)

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