「エボラテロで世界がパニックに...」外交官が語る2015年の中東情勢、"悪夢のシナリオ"とは!?

「エボラテロで世界がパニックに...」外交官が語る2015年の中東情勢、"悪夢のシナリオ"とは!?
       

 2014年は、中東やアフリカで激しい混乱が続いた。シリアや南北スーダン、ソマリアでの内戦、リビアやイエメンの無秩序状態、ナイジェリアではイスラム原理主義勢力のボコ・ハラムがテロ活動を続け、シリアとイラクにまたがる地域ではイスラム国が国家樹立を宣言した。それらに加えて西アフリカでは、エボラ出血熱が猛威を振るい、年末に至っても収束する目処が立たない。今年も残すところわずかだが、2015年のこの地域はどうなるのだろうか。旧知の外交官の予想を聞いた。

【その他の画像はこちらから→http://tocana.jp/2014/12/post_5424.html】

■外交官が危惧する"悪夢のシナリオ"

「2011年のアラブの春以来、中東全域で混乱が続いています。シリアやリビアなど、かつては強権的な政権に支配され、その分治安の良かった諸国も、今では完全な内戦状態です。エジプトやチュニジアは、何とか安定を回復しようとする過程にありますが、イラク、シリア、リビア、それに南北スーダンやイエメンなどの状況が好転する兆しは見えません。来年も混乱状態が続くでしょう。それに加えて、西アフリカのエボラ出血熱の流行が、新たな脅威を生み出す恐れがあります」

 この外交官が危惧する戦慄のシナリオとは、イスラム国がエボラ・ウィルスをテロ攻撃に使用することだという。

「すでに一部では指摘されていますが、世界の諜報機関は、これを真剣な脅威として受け止めています。イスラム国がマリやシエラレオネといったエボラ流行国にひそかにテロ要員を送り込み、エボラ出血熱に"わざと"感染させることは、それほど難しいとは思えません。

 イスラム国の勢力圏であるシリアからトルコへは、簡単に密入国できます。イスタンブールからは、アフリカの各地に直行便が出ていますし、偽造旅券は専門の業者から購入できるでしょうから、入国自体はそれほど難しいことではないのです。たとえ飛行機を使わなくても、西アフリカのマリへは、リビアやアルジェリアといったイスラム国シンパのいる国から、砂漠の密入国ルート経由で入国することもでき、隣接するアフリカ諸国との国境管理もかなりずさんです。

 一旦入国すれば、イスラム国メンバーの医師がアラブ人ボランティアであると偽って患者と接触することも可能でしょう。あとは同行したテロ要員を感染させ、わずかに症状が出始めた頃、人間生物兵器として標的の空港に送り出すだけです。要は、イスラム国がその気になりさえすれば、この作戦はかなりの確率で実行可能なのです」

■方法はいくらでもある

 一般に危惧されているのは、エボラ・ウィルスに感染したテロリストを標的国に入国させるという手段だが、この外交官によると、さらに恐ろしい方法があるという。

「現在先進諸国では、イスラム国関係者の入国にはかなり神経を尖らせているはずですし、このやり方だと相手国の数だけテロ要員を必要とします。それに先進国では、早期に治療を始めるとエボラの致死率もそれほどではありません。その意味では、あまり効率の良いテロ行為ではありません。

 その一方で、カイロやイスタンブール、ドバイなど、域内の大規模空港でトランジットを装って長時間滞在し、不特定多数の旅行客と接触すれば、ウィルスは自動的に世界各地へと拡散します。単にトランジットのための滞在ということで入国しないなら、チェック自体それほど念入りでもありません。しかも空港には、レストランやシャワーなど、数日滞在するための施設も整っているのです」

 しかし、エボラ・ウィルスは空気感染しないはずだ。突然変異で空気感染するように進化する可能性については指摘されているが、そうした報告はまだない。それでも外交官は、油断は禁物だと続ける。

「その気になれば、感染させる方法はいくらでもあるのです。たとえば、自分の掌に傷をつけて、出会う人と次々に握手するという方法もあるでしょう。もちろん、見知らぬ人間にいきなり握手を求められても拒否する人がほとんどでしょうが、郵便局はどこかとか、トイレはどこかと訊かれて、教えてやった相手が礼を言いながら手を出せば、拒否する人は少ないですよね。その後すぐに、自分の手を消毒する人がそれほどいるとも思えません。

 他にも、エスカレーターの手すりやエレベーターのボタン、個室トイレのドアノブなどに汚染された体液を塗っておくという方法もありますし、体液を付けた小銭を大量に空港内で使うというやり方もあります。小銭であれば、すぐに不特定多数の人間の手に渡りますし、軽食堂などでは、手づかみで食べるメニューもたくさんありますよ。世界の旅行者には、使い切れなかった小銭を母国にお土産として持ち帰る人もいます。こうしたやり方でどれだけの確率で感染するかは未知数ですが、アフリカと強い結びつきのない場所で少人数でも感染者が出れば、それだけで世界はパニックになります」

 たしかに、たとえ追跡調査でドバイ国際空港が感染源と判明した場合でも、一日10万人以上の乗降客があるこの空港の利用者だけでなく、帰国後に接触した相手まで特定するのは途方もない作業となる。しかも外交官によると、イスラム国にとってこのようなテロは、世界を脅かす以上のメリットも期待できるという。

■イスラム国にとっては一石二鳥どころか......

「仮に、ドバイやイスタンブールの空港内でテロリストがエボラ・ウィルスを広めたことが発覚すれば、少なくとも完全な消毒が済むまで、ターミナルがいくつか閉鎖されるでしょう。そして、イスラム国がこうした作戦を行う空港は一箇所だけとは限りません。ドバイだけでなくイスタンブール、場合によってはフランスのシャルル・ド・ゴール空港やロンドンのヒースローで同時にこれを実行するかもしれません。

 そうなれば世界の航空運輸活動は一時的に麻痺し、各国の株価は暴落するでしょう。一方、計画を知っているイスラム国にすれば、作戦発動と同時に世界中の代理人を通じて空売りを浴びせることで、大量の資金を得ることもできます。まさに一石二鳥にも三鳥にもなり得るというわけなのです」

 では、イスラム国のこの行動を、何とか事前に察知することはできないのだろうか。

「イスラム国メンバーが西アフリカに向かおうとしていることが事前に発覚するとか、入国先で患者との接触前に拘束されるとかいうことでもなければ、このテロ攻撃がいつ行われるか予測することは難しい。世界中の株式市場で航空関連株の大規模な空売りの兆しが見られたら、それは要注意かもしれませんが、その時はもう遅いと言えます」

 どうやら我々には、この悪夢のシナリオが実現しないよう祈るしかないと思える。2015年には、さらなる空港警備体制の強化と、国際社会の連携、そして一刻も早いエボラ治療薬の開発が望まれることは間違いないだろう。

(櫻井慎太郎)

※画像は「Wikipedia」より

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