正月とカニバリズム ― 鏡餅の怖すぎる本当の姿

正月とカニバリズム ― 鏡餅の怖すぎる本当の姿
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 今年もあと少し。「正月は何をしようか? 初詣はどこに行こうか?」と、正月の過ごし方を考え始めている方も多いのではないでしょうか?

 今回は、そんな「お正月」のとんでもない本当のことを明らかにします。

■鏡餅って、何なのでしょうか?

 正月になると、象徴的なアイテムでもある「鏡餅」を飾りますよね。でもあれって、一体何なのでしょうか? なぜわざわざ餅を丸くして重ねるのでしょうか?

 以下、民俗学・宗教学上の有力な説に基づいて書きます。

 鏡餅は、なんと「死霊を宿らせるためのもの」なのです。

 神社に行くと、鏡が祀ってありますよね。あれはご神鏡といって、「神が宿る」と言われている「依代(よりしろ)」です。神道では、鏡・御幣(神社にある紙が折って挟んであるもの)・榊の木などに、「神が宿る」と考えられています。これを依代(よりしろ)と言います。

 鏡餅は、表面を神社のご神鏡のように照り輝かせる形などを見ると、明らかに神々が宿る依代(よりしろ)なのです。

 正月とは死霊の祭りであり、山や海から死霊がやってきます。家まで来た死霊は鏡のような餅にたどり着き、そこに宿るのです。私たちは初詣として、死霊に祈りを捧げるのです。

 これだけでも十分オカルトなのですが、鏡餅はもっと信じられない程にオカルトな意味を持っています。

■死霊を食べる

 正月が過ぎると、伝統に従えば、鏡餅を割って、食べますよね。

 鏡餅は死霊が宿る所ですので、これの意味は当然ながら「死霊を食べる」ということになります。なんと! 我々は「死霊を食べる」という儀式を行っていたのです。「食人=カニバリズム」は特殊な文化か、犯罪者の性癖だと思っていたら大間違いでした!

 宗教学的には、こうした「霊を体に採り入れる」という儀式はよくあることなのです。しかし、自分が、あまり意識をせずに死霊を食べる儀式を行っていたとは驚きではないでしょうか?

■「門松」とは?

 ほかにも、正月のアイテムには、死霊の祭りとしての正月、ということを背景にして初めて、意味がわかるものが様々にあります。
たとえば、正月のビジュアルで鏡餅に並んで代表的なのが「門松」ですね。

 門松はナゼ立てるのでしょうか? あれは何なのでしょうか? なぜあんなに竹が尖っているんでしょう? これも、民俗学や宗教学の一説に基づいて説明してみましょう。

 門松とは、「悪い死霊を撃退するための武器」なのです。門松という文字にあるように、門松は「松」の部分と、「竹」の部分があります。松は神に捧げる木であり、これは歓迎の意味を表しますが、「尖った竹」は、攻撃を表します。つまり、竹槍です。

 門松の中心には竹があり、全体としては武器の部分が目立ちます。正月は死霊が街の中を徘徊しているため、良い死霊は歓迎し、悪い死霊は撃退するために尖った竹を立てているわけです。

■正月と初詣 死者との交流ができる機会

 私たちは、正月には、初詣で死霊に拝み、死霊を宿らせた餅を家族で食べ、悪い死霊を武器で撃退するということを行っているわけです。今では、こうした意味は忘れ去られてしまっていますが、ここまでビジュアルが豊かで様々なことを行っているところを見ると、近代以前の人々は、相当、具体的に、死霊の姿を感じていたのではないかと思います。

 死霊というのはオカルトなイメージですが、死んだ方の霊を感じるというのは、要は自分のルーツに立ち戻るということでもあります。しっかりと自分を振り返る時に、自分以外の何かに導かれている・守られている感覚を感じることは誰でもあるものだと思います。
こうした、振り返りを最も濃く行う時間が正月・初詣であるからこそ、そこには死霊のイメージあり、死霊と交流する時間、特別な時間であるという感覚を深めていると言えるのかもしれません。

 そして、「死霊を感じる」「ルーツに立ち戻る」正月の最も中心となるものが「初詣」です。初詣にも、驚くべき意味や、本当の姿があるのです。
(文=北澤礼詞/神々の森神社代表)

※画像は、Yuya Tamai / torii, torii, torii (Flickr, CC BY 2.0)

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