『となりのトトロ』に因んだ不思議な有爪動物「トトロカギムシ」 体液放出シーンは迫力満点!

『となりのトトロ』に因んだ不思議な有爪動物「トトロカギムシ」  体液放出シーンは迫力満点!

 トトロカギムシという、小さな生き物をご存じですか? ベトナムのドンナイ省、カッティエン国立公園の、もっぱら石の下などを棲みかにしている生物だそうです。発見されてまだわずか7年ほどで、去年の6月に新種と認定されたばかりの、有爪(ゆうそう)動物の一種です。

 その学名は、エオペリパトゥス・トトロ (Eoperipatus totoro)。エオペリパトゥスは、ギリシャ語の「初期」や「原生」を意味する「EOS」と、「歩き回る」と表す「peripatos」を組み合わせたもので、この生き物の〈属名〉を示しています。そして、これにつづく〈種小名〉のトトロは、何と、いまや国民的アニメとしてすっかり定着した、あの『となりのトトロ』から、とられたものなんだとか!!

 このカギムシ(ベルベット・ワーム)を発見した時、研究者たちの脳裏をよぎったのが、「猫バス」だったというから驚きです。そんなら、エオペリパトゥス・ネコバスにすればという声も聞こえてきそうですが、トトロの方が語呂が良かったのかもしれませんね...?

【その他の画像と動画は、コチラ→http://tocana.jp/2014/12/post_5298.html】

■トトロカギムシの生態

 トトロカギムシは足の数が「オスで23対、メスで24対」。体長は6cmくらい。ごらんのように、全体的に暗褐色をしていますが、お腹のほうはやや明るい紅色。他のカギムシとはちょっとばかしちがっていて、まさに猫バスさながら、体の表面に毛が生えています。

 触覚が一対あって、その下に、なんだか眠たそうな眼が見えます。うーん、これって、虫クンの眼みたい。でも、トトロカギムシは、虫じゃなくて、動物の一種。とはいえ、ほかに仲間のいない孤立種。つまり、カギムシの仲間は、わたしたちのこの地球に棲んでいる、ほかのいかなる生き物とも異なる、おそらくは、遠い遠い昔の生き物のほんと珍しい生き残りらしいのです。

 森の妖精を思わせるこの不思議なトトロは、熱帯雨林地帯の湿った土や朽木の中、また岩の下などで一生のほとんどをひたすら地道に過ごすらしく、姿を現すのは雨季だけ。長い間、人の目に触れなかったのは、そのためでしょうか。

 最初の発見から7年たった昨年6月、ドイツのライプツィヒ大学のゲオルク•メイヤー、イヴォ•デ•セナオリベイラ両氏の率いるチームが、この生き物を世界に正式に発表しました。電子顕微鏡によるスキャンニングと分子解析をへて、ようやく、ハレの場に立つことができたわけです。地球のあたらしい仲間として認められるには、なかなかものものしい手続きが必要なんですね。元々いたはずなのに...。

 ところで、カギムシの仲間は肉食性で、小型の昆虫などを捕食します。そのとき、口のそばの液腺から、白い糸のような粘液を、まるでふなっしーの梨汁攻撃のように、シュッと噴出して、獲物が身動きのとれないよう、がんじがらめにしてしまうのだとか。ユーモラスな見かけとはうらはらに、かれらは、敏捷な小さな狩人でもあったのです。

 分布するのは中南米、アフリカ、東南アジアなどで、残念ながら日本にはいません。でも、『トトロ』のバス猫が赤道下のジャングルで、せっせっと狩りに精を出しているかと思うと、ちょっぴり愉快な気持ちになりはしませんか?
(文・構成=石川翠)

※画像は「YouTube」より

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