
広瀬すずの発言が波紋を呼んでいる。
それは『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)で、「冷めててドライ」な自分を表現するために、「(電飾を)あんな高いところにかけた人は一生懸命やってるんだな」と表現したことが発端となった。
この発言に興味を持った石橋貴明から「照明さんを見るとどう思うの?」と問われ、「どうして生まれてから大人になった時に照明さんになろうと思ったんだろう?」「なんで自分の人生を女優さんの声を録ることに懸けてるんだろう?と考えちゃう」と率直に答えてしまったのだ。
あまりにもストレートな感想に、放送直後に発言がネットニュースに取り上げられ、番組を見ていなかった人にも一部分がフォーカスされ、「スタッフを見下している」と騒動となった。
結果、広瀬はブログにて謝罪することになったが、伊集院光は自身のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)で広瀬の発言に理解を示している。
伊集院は、広瀬の炎上の件に関し、「(自分も)ディレクターとアナウンサー以外で、局に志望で入ってくる人って、やっぱり分かんなかった」と話し、また「伊集院さん、テレビの方がギャラも良いし、すごい有名になれるのに、なんでラジオなんですか?」と17歳くらいの子に言われても、「腹も立たない」と語った。
曰く、「職人のオッサンたちは、そんなの慣れっこだから。『そりゃ、お嬢ちゃんたちには分かんないよね』ってこと」くらいにしか本人たちは感じていないのではと分析する。
若いころ、くたびれたスーツで満員電車に乗っていたり、ベロベロに酔っ払って終電に乗るサラリーマンを見て、「私はこうはならない」と思っていた人は多いのではないだろうか。だが、30歳を過ぎ、現実を見つめる中で、結局、同じところに行きつく。ある意味では、広瀬の発言は、若い世代を代表した発言のようにも思える。
伊集院は「(広瀬の)言ってることとかに、『お嬢ちゃんが思ってるより、価値があるからオッサンたち頑張ってるんだよ』って思っている」とも語っていたように、広瀬の発言をなんとも思わなかった人は、仕事にプライドがあるとも捉えることができるかもしれない。読者の皆様は、広瀬の発言をどのように感じただろうか?
(文=TV Journal編集部)
※イメージ画像:『CM NOW 2015年3月号』玄光社