経済どころではない、世界中のみんな餓死! 英大手銀行の過激レポート「35年後の地球の姿」が波紋呼ぶ

経済どころではない、世界中のみんな餓死! 英大手銀行の過激レポート「35年後の地球の姿」が波紋呼ぶ

 激甚化する自然災害――。ここ数年の台風の猛威は凄まじく、これからの季節は特に警戒を怠ることができないのはいうまでもないが、今後も自然の猛威は勢いを増していくのだろうか。先日、英・ロイズ銀行グループのシンクタンクからショッキングなレポートが公表された。

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2015/07/post_6850.html】

■世界規模の気候変動で農作物生産が危機に

「食品流通危機」と題されたこのレポートは、昨今の世界規模の気候変動が今後の農作物生産に深刻な打撃を与えることを予測している。そしてこれによって引き起こされる食糧不足が各国の政情を不安にし、ビジネスや交通機関にも影響を及ぼして現在の文明社会を崩壊へと導くというのだ。

 ロイズ銀行のシンクタンクとアングリア・ラスキン大学の研究によって作成された今回のレポートは、あくまでも今後の世界経済の見通しを主に、保険業界へ向けて解説するために書かれたものであるが、そのショッキングな内容から世界に警鐘を鳴らすものとなったのだ。

 今後の食糧供給の上で自然災害の劇症化とともに問題視されているのが、今後の世界人口の急激な増加であるという。

 人類はこの200年の文明の中で60億人まで人口を増やしたが、今後その増加ペースが急激に上昇し、35年後の2050年には90億人に達すると予測している。そして人口増加に比例して高まる食糧需要に応えていくには、2050年までに食糧生産の総量を現在の2倍にしなくてはならないという。革新的な農作物生産技術が生まれない限り、あと35年で2倍にするというのは至難の業であると言えそうだ。

 この人口増加の問題だけでも食糧危機の大きな原因となるが、これに追い討ちをかけるのが、気象変動による農作物収穫量の減少である。2002年~03年にかけて深刻な干ばつに襲われたオーストラリアのような例が今後、世界各地で発生すれば確かに食糧の増産どころの話ではない。

 そして度重なる異常気象の末に、世界各地で現在よりもシビアな水不足に見舞われるという予測も示されている。あと10年後の2025年までには、世界人口の3分の2にあたる人々が何らかの形で水不足の影響下で生活することを余儀なくされるとあるのだ。つまり、世界的に見れば水が不足した地域の方が当たり前の状況になるということである。そして当然、水不足は農作物生産に大きな影を落とす。

■穀物価格の上昇は免れない

 このような農作物収穫量の減少リスクを伴う危うい生産状況下での、人口増加による農作物需要の拡大は、また当然の帰結として穀物価格の上昇を招く。

 レポートによれば穀物の価格上昇はすでに各地で進行中で、昨年秋にはアルゼンチンの大豆とオーストラリアの小麦は共に不作を受けて、2000年前後の約4倍もの値をつけており、米にいたっては5倍もの価格に跳ね上がっていたということだ。そして、今後も穀物価格の高騰傾向は続くと見込まれていると記事は伝えている。日本でもこの6月に小麦などが値上げしており、一部ではパンや麺類などの価格にも影響しはじめているのはご存知の通りだ。

■世界中で食糧をめぐる争いが勃発する

 そして、食糧と水の不足が招くことといえば、政情不安だ。

 穀物価格上昇の結果、食糧の入手が困難になった中東や北アフリカ、ラテンアメリカの一部の国では都市部での暴動が珍しいものではなくなってきている。

 食品流通を守るために軍隊を動員しているケニアでは"食糧強奪テロ"も各地で起っており、これを理由に国民の渡航の自由が禁じられ、首都のナイロビではバスや博物館での同時爆破テロの発生に歯止めがかかっていない状況である。北アフリカではほかにも南スーダン、ナイジェリア、カメルーンなどの国々で食糧を狙ったテロ事件が続発している。

 また西アジアでは、インドが食糧価格を高騰させていると非難するパキスタンのナショナリストたちが、インドのクリケット試合会場を爆撃する事件も起きた。

 今回のレポート作成を主導したアングリア・ラスキン大学のアレッド・ジョーンズ博士は「もしこのまま何も手を打たなければ、これ(北アフリカや西インドの状況)が我々の運命になることは疑いようがない」と言及している。つまり人類の多くが現状のスタイルの生活を続けていれば近い将来、世界中で食糧をめぐる争いが勃発するというのだ。

■政情不安から国際的商取引の低迷、海や空の交通機関のリスク増大

 さらにこれだけでは終わらない。まさに目下の緊急事態であるギリシャ危機で、仮にギリシャがEUから脱退した場合は遂に食糧収奪を目的にした暴動がアテネで起こり得ると予測している。豊かなはずのヨーロッパで"食糧一揆"が起ることなど、これまで誰が考えただろうか? そして同じような"一揆"はほかにもアルゼンチン、サウジアラビア、リトアニアなどでも起こり得るという。

 このような暴動のリスクが国家の政情不安を招き、その結果、国際的なビジネス取引を低迷させ、さらには海や空の交通機関にも深刻な影響を及ぼすという。

 食糧の輸出入が減ることで、運輸業者は安全に費やすコストが上昇し、さらなる食品価格の上昇スパイラルを引き起こす。また荷揚の少なくなった商用の港は強盗団の格好の標的になるということだ。

 人口増加と気候変動がもたらした食糧危機が、人類がこれまで経験したことのない新たな崩壊へ導くという、まさに"悪魔のシナリオ"が民間銀行のシンクタンクから提出された意味は大きいだろう。ジョーンズ博士が指摘するように、今までと同じ生活は続けられそうにないことだけは、そろそろ肝に銘じておいたほうがいいのかもしれない。そしてこれらの問題に今後どう取り組むのか、まさに人類の叡智が試されているのだ。
(文=仲田しんじ)

※画像は「Food System Shock」より

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2015年7月18日のびっくり記事

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