飛び出た心臓をもつ美少女 ― 心臓脱出「カントレル五徴症」の恐怖

飛び出た心臓をもつ美少女 ― 心臓脱出「カントレル五徴症」の恐怖

「心臓」は人間の身体にとって最も重要なものであろう。しかし、下の写真を見ていただきたい。この新生児は、「カントレル五徴症(Pentalogy of Cantrell)」という先天性奇形で、心臓が体外に飛び出て生れてきた。この発症例は100万分の8と言われ、これまで世界では100例ほどが記録に残っているだけだという。

【その他の画像はコチラから→http://tocana.jp/2015/11/post_8050.html】

■「カントレル五徴症」とは?

 カントレル五徴症は横隔膜、腹壁、心膜、心臓、胸骨の5つに欠損が起こる。心臓脱出の症状を指して「カントレル症候群」と呼ばれることもあるようだ。上記写真のロシア在住のヴィルサヴィヤちゃん(6歳)の場合、胸骨の一部と横隔膜が欠落しているという。

 そして以前話題になった「飛び出た心臓を持つ18歳少年」ことアルピット・ゴヒルさんだが、彼もカントレル五徴症だ。彼は18歳までこの症状を持ちながら通常の生活に加えて農場での労働もこなしており、この症状を持つ患者の中では最も長く生存している。

■「カントレル五徴症」は本当に不治の病か?

「カントレル五徴症」の治療法だが、心臓手術であることに加えて、ほかの先天性奇形も併発しているため、今までは医者も複雑すぎて手を出せずにいたらしい。前述のヴィルサヴィヤちゃんも手術のために渡米したが、子供専門病院で検査の結果、手術はリスクが高すぎると診断されたという。ところが、世界初のカントレル五徴症の手術に成功した病院があったのだ。それも何と日本に!

 静岡県立こども病院は先月、「カントレル症候群」をはじめ複数の心臓疾患を抱えるマレーシアのリー・ウェン・ウィーさん(14歳)の手術に成功した。この心臓疾患に対する根治的な手術を成功させたのは世界初だという。

 リーさんはカントレル五徴症のほかにも、大動脈と肺動脈が両方とも右心室に直接つながっており、酸素不足で全身性チアノーゼを呈していた。3D画像診断などを駆使し治療方針を立てた上で、心臓血管外科と胸郭形成の計2回、17時間に及ぶ手術が行われた。手術にあたった坂本喜三郎副院長によると、「手術前は根治的治療が可能かどうか、50パーセント以下の確率でした。実際に胸を開いて心停止させ、心臓の状態を確認してから、できると確信しました」と語った。

 リーさんは順調に回復しており、記者会見でも「学校に行って、手術前はできなかった運動がしたい」と笑顔で語ったという。

 日本の医学によって、カントレル五徴症のような重度の心臓疾患の手術が成功したのは何とも喜ばしいニュースだ。この知識や技術が日本人だけではなく、この病気に苦しむ他国の子供にも早く適応できるようになってほしいと願う。
(文=三橋ココ)

※イメージ画像:「Thinkstock」より

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