所属事務所からの独立を画策したことで窮地に追いやられていると報じられた能年玲奈。彼女の今後の動向に注目が集まるところだが、ファンからすればなんとか復帰してもらいたいというのが実情だろう。
だが、過去にも所属事務所から独立を図ったことで、一時的に芸能活動を休止状態、いわゆる干された状態に追い込まれた芸能人たちもいる。能年の今後はあまり見通しがよくないだろう。芸能界において芸能人の円満な独立はあるのだろうか。大手芸能事務所などの芸能関係者に話を聞いた。
「円満な独立はありますが、そのためには移籍金が必要です。スポーツ選手は、契約期間中に他チームに移籍する場合に移籍金がかかりますが、これと同様です。ただ、スポーツ選手の場合、契約満了時には移籍金がかからないのに対して、芸能界では契約が終わって法的義務がなくなったにもかかわらず移籍金がかかるケースが多いんです。このような風習が世間から見ればおかしいと判断され、芸能人の親御さんやその周囲の関係者が憤慨し、独立を強行するようなケースも多いんです」(大手芸能プロ社員)
たしかにおかしな風習といえるが、このような独立は本人以上に周りが画策するものなのか。
「やはり圧倒的に多いのは周囲の人間ですね。芸能人の場合、売り上げの取り分は事務所と本人で5対5や4対6などの比率になります。この事務所の取り分には新人時代の宣伝費用、メイクやヘアメイク、マネージャーなどの人件費も含まれているので、決して高額とはいえません。ですが、タレントの親からすれば搾取されていると感じてしまい、独立を促すケースが多いんです。でも事務所も売れるまでのコストには相当なものなので、そのくらいはもらいたいというのが本音です」(同)
コストを回収できていない以上、独立は認めたくないというのが事務所の考えのようだ。
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※イメージ画像:『芸能人はなぜ干されるのか?【Kindle版】』
「売れたからといって最初の契約満了とともに辞められたら、事務所は経営ができませんよ。大所帯の事務所に属するよりも個人事務所にしたほうが全額自分のものになるのでオイシイのは当然ですが、事務所もそれまでのコストを踏まえ、ある程度の旨味を吸いたいんです。一生とはいわないものの、それなりの恩返しをしてから辞めてほしいですね」(俳優事務所幹部)
事務所側の言い分もわかるが、やはりそうなると移籍金を払うしか独立の道はないのか。
「そうですね。でも移籍金の額は、その子が独立しなかった場合に稼いだと予測される金額と同額程度。能年玲奈レベルなら数億円にのぼりますので、即座に個人で用意するのは難しいです。そのため結局、個人事務所とはいっても別の大手事務所の傘下に入り、その大手事務所に移籍金を用意してもらうんですよ。そうなると結果、その大手事務所にマージンを支払うことになり、移籍する前と同様になってしまう。だから独立を諦める人が多いです」(同)
むろんおかしな風習であることには変わりなく、当人や親の訴えもわかるが、事務所側も慈善事業ではないために、営利を目的に必死になるのも理解できる。現在も揉めていると伝えられる能年には、どうか無事に納得できる着地点を見つけてほしいものだ。
(文=吉沢ひかる)
※イメージ画像:『能年玲奈1stフォトブック「ぐりぐりぐるみ」』(東京ニュース通信社)
能年玲奈の移籍金は数億円!? 芸能人たちの独立騒動の裏側とは?
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