「今すぐネコを処分しろ」野生生物保護VSネコ保護でアメリカ大論争! 結論は?

「今すぐネコを処分しろ」野生生物保護VSネコ保護でアメリカ大論争! 結論は?

 最近、アメリカではとある動物の処遇を巡り、大激論が起きているという。その動物は在来種ではないが非常に数が多く、野山や畑など様々なところを徘徊し、野鳥や野うさぎなど80種以上の在来生物を襲っている。

 先日米国ヴァージニア州の野生動物センターが出した報告によると、2000~2010年にこのセンターの行った保護活動20,921件のうち、14%がその動物による攻撃によるものであった。この動物は歯や爪を介した感染症をも引き起こし、怪我をした鳥の80%、哺乳類の70%は負傷が原因で死亡している。その中には希少な動物も含まれていた。この動物が野生動物の大変な脅威なのは明らかである。

 この事実だけを聞くと、この動物は駆除されるべきだと考える人も多いのではないだろうか? だが、この動物の正体が猫だと知ったらどう思うだろうか?

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2016/10/post_11271.html】

 野生動物の保護のため、外猫(野良猫だけでなく、外飼いのペットも含む全てのイエネコ)は「あらゆる手段をもって」排除すべきではないか?

 実はそんな議論がアメリカで巻き起こっており、「Science」や「Washingtonpost」などでも取り上げられている。

 先日、米スミソニアン渡り鳥センター長のピーター・マラ氏は「Cat Wars: The Devastating Consequences of a Cuddly Killer(猫戦争:かわいい殺し屋の破滅的な帰結)」と題した本を出版し、その中で現在の野良猫対策を批判し、安楽死をはじめとしたあらゆる手段をもって対策に当たるべきだと主張している。アメリカでは野外にいる猫を捕獲して避妊手術を行い、再び野生に戻す活動が広く行われている。日本でも同様の活動はあちこちで行われている。しかし、マラ氏は従来の手法では増えすぎた猫に対して十分な効果がないと言い、野生生物を保護するためには外猫を排除すべきだとしている。前述したヴァージニア州野生動物センターが出した報告も、マラ氏の主張を強く裏付けるものとなっている。

 マラ氏の本は大変な反響を巻き起こした。だが、この主張にとりわけ怒りを示したのは一部の猫保護活動家たちだった。彼らは外猫が野生動物の脅威となっていることは認めつつ、野良猫の数を減らすべきだという主張には賛同したものの、野良猫の強制排除や安楽死には反対している。完全室内飼いや避妊手術の徹底といった啓発を含め、現在の活動は十分な効果を発揮しつつあるというのが彼らの主張である。

 忘れてはならないのは、この問題において責められるべきは猫ではないということだ。マラ氏も指摘しているが、問われているのは我々人間が、自分たちのペットを適切に管理できるかなのだ。

 保護活動家たちが一番に恐れているのは、安楽死を含む暴力的な手段が、猫に対してさらに広く行われるようになるのではないかということだ。動物に対する安楽死処分は日本でもその賛否が問われているが、アメリカではさらに大きな問題になっている。マラ氏自身も野良猫は保護して里親を見つけたりシェルターに入れたりするのが理想だと語っている。しかしながら、現状を打開するためには安楽死処分も止むを得ないとも主張する。

 さて、あなたはこの問題をどう考えるだろうか?
(吉井いつき)

※イメージ画像:「Thinkstock」より

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