4千年前の『考える人』がイスラエルで発掘される! ロダンは古代イスラエル文明から着想を得ていた!?

4千年前の『考える人』がイスラエルで発掘される! ロダンは古代イスラエル文明から着想を得ていた!?
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 今月23日、イスラエル考古学史上極めて珍しい4000年前の小像が発掘された。歴史的価値はもちろんのこと、誰もが知る超有名ブロンズ像を彷彿とさせるユニークな姿は一見の価値ありだ。

■古代イスラエル人の芸術センスに脱帽

 科学メディア「Live Science」などによると、イスラエル考古学庁(IAA)が、住宅計画に先駆けて、テルアビブ東部のイェフドで発掘調査をしたところ、帽子を被り、顎を片手にのせたポーズをしている奇妙な小像と、4000年前の陶製の水差しが発掘されたという。これまで類似の像が発見されたことがないため、IAA発掘監督者ギラッド・イタッチ氏も非常に驚いたようだ。

「最初はこの時代によく見られる水差しだけかと思いましたが、それと一緒にこれまで見たこともない小像も出てきたんですよ」(イタッチ氏)
「4000年前の作品ということを考慮すると、作りの正確さや細部への気遣いは非常に印象的です」(同)

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2016/11/post_11605.html】

 考古学学習の一環としてIAAの発掘調査に参加した高校生ロニー・クリシャーも当時の興奮を伝えている。

「急に考古学者や偉い人がやって来て、その発掘された小像を褒め称えだしたんです。すると、すぐさま私たちを呼び出して、いかにその像が珍しいものであるかを説明してくれました」(クリシャー)
「博物館に展示されるような貴重なものの発掘に立ち会えてとても嬉しく思います」(同)

 このように、イスラエル考古学界にとって極めて重要な価値を持つ小像だが、そのユニークな姿はさらに衝撃的だ。一目見て“あの姿”が脳裏に浮かんでくるに違いない。それでは早速ご覧頂こう。

 座った状態で片腕を膝に突きたて、その手を顎に乗せた姿。ややこちらの方が愛嬌があるものの、まさにロダンの『考える人』とそっくりではないか! 細かな所まで完璧に一致しているとはいかないが(『考える人』は、右肘を左膝に突きたて、右拳を歯茎に押し付けている)、ほぼ同じ姿勢と言っていいだろう。『考える人』が製作されたのは1880年。それに3900年近くも先んじて類似作品が誕生していたとは、古代人の創造性には脱帽である。しかし考えようによっては、古代から現代まで人々は同じように悩み苦しんでいたと見ることもできるだろう。とはいえ、ロダンの『考える人』は、ダンテの『神曲』地獄篇にと往生する「地獄の門」の上に座って地獄を覗き込む人を表現したものであり、考えているわけではないとも言われている。すると、この小像の方も、実際は物思いに耽っているわけではないかもしれないが、そこは読者の想像にお任せしよう。

■アムル人の埋葬品か?

 小像とともに発掘された水差し状の器は卵型で、大きさ18cmほどとかなり小型だ。その水差しの上に、小像がちょこんと腰を掛けた作りになっている。水差しの首部分に、小像を乗せるための椅子が設けられているが、それがオリジナルか後に追加されたものであるかは現時点では分からないそうだ。メトロポリタン美術館によると、これらが製作された紀元前2000年頃は、イスラエルから地中海東部を含む地域レヴァントで文明が栄えた中期青銅器時代で、アムル人と呼ばれる遊牧民が同地に居住していたという。

 今回の発掘では他にも、矢尻、斧の刃、ダガー(短剣)、羊やロバの骨などが見つかっていることから、この小像は当時の重要人物の遺体に供えられた埋葬品という説が有力のようだ。イタッチ氏による、小像も含めて、これほど豪華な埋葬品の数々がイスラエルで発見されたのは初めてのことだという。

 それほど贅沢な埋葬品を贈られた人物は一体何者なのだろうか? それは今となっては知る由もないが、もしかしたら、この小像は故人の生前の姿を象ったものだったのかもしれない。いずれにしろ、古代人も我々と同じように悩んだり、物思いに耽ったり、ただボーっとしていた(?)と思うと、どこか彼らに親しみを覚えるではないか。
(編集部)

※イメージ画像は、「Wikipedia」より

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