人間がヴァンパイアになりゆく病“ポルフィリン症” ポー博士「彼らが生き血を飲む原因は…」

人間がヴァンパイアになりゆく病“ポルフィリン症” ポー博士「彼らが生き血を飲む原因は…」

 ヴァンパイアをテーマにした作品は、欧米のみならず日本でも人気が高い。おそらく、美男美女が生き血を吸って不老不死を手に入れるという背徳感が、恐怖とともに常人には抗し難く映るのかもしれない。だが、この地球上には、現実に「他人の血を飲まずにはいられない」というショッキングな人々もいるのだ。


■ドラキュラのように血を欲するポルフィリン症

 米オルタナティブニュースサイト「Mysterious Universe」(9月8日付)によれば、稀有な遺伝的欠陥が原因で、吸血行為を続ける疾患が存在するという。レンフィールド症候群、別名「ポルフィリン症(porphyria)」は、普通の人間でありながら生き血を吸う。いや、生き血をたしなむ点で、すでに人の道から外れるだろう。

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2017/10/post_14578.html】

 米マサチューセッツ州ボストンにあるがん治療センター「The Dana-Farber/Boston Children’s Cancer and Blood Disorders Center」のバリー・ポー博士は、ヘモグロビンの権威として知られている。博士の研究によれば、患者が鮮血を飲むようになるのは、一族に代々伝わる遺伝子変異によるものであるという。彼は、この論文を「米国科学アカデミー紀要Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」に発表したというのだから、どれほど真剣に心血を注いでいるか想像に難くない。

 この病の恐ろしいところは、血中のヘモグロビンを合成するヘムという物質の機能が正常に働かないため、わずかな太陽光を浴びても赤血球が壊れてしまい、皮膚が萎縮して赤くヤケドのように醜くただれてしまうことだ。

 残念ながら、今のところポルフィリン症、中でも最も多いとされる「骨髄性プロトポリフィリア(EPP)」の治療には、太陽光を遮断し、定期的な輸血をするしかない。しかも、輸血技術が確立する前の時代には、なんと動物の血を飲ませていたというから、かなりグロい話だ。


■ポー博士「ポルフィリン症を根絶したい」

「EPPを発症した患者は、慢性的な貧血状態です。彼らは四六時中疲労感に襲われ、青白い顔をしています。歯茎がやせ細ることで牙が生えたような形相に見えることもあります。また、光線過敏症のせいで、直射日光のあたる場所で生活することは困難なため、必然的に夜間行動だけとなります」(バリー・ポー博士)

 だが、これではまるで『ドラキュラ伯爵』そのものではないか!

 また、ポルフィリン症患者は、生き血ほしさに犯罪に走ってしまうこともあるという。病院に忍び込み輸血バッグを盗んだり、ときには、生きている人間の身体から直接摂取(!)といった過ちもあったらしい。危険な人物といえなくもないが、考えてみれば気の毒な人たちだ。

 ポー博士は明言する。「EPPは遺伝子疾患であり、たとえ患者に噛まれたとしても感染することはありません」と。

 今、博士の研究チームはEPP患者に名乗り出てもらい、彼らの持つ遺伝子エラーを正して、最終的には病気を根絶したいと語っている。

 まだまだ偏見も多い病気だが、EPPをはじめとするポルフィリン症患者のQOLを改善するためにも、革新的な治療法が待たれるところだ。
(文=佐藤Kay)


※画像は「Wikipedia」より引用

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